マンションの固定資産税評価額、課税標準額の計算方法

戸建てにしてもマンションにしても、マイホームを購入したときから毎年払い続けなければならないのが固定資産税です。

「毎年いくら払わなければいけないのだろう?」と、気になっている人も多いので、今回は固定資産税について詳しく説明したいと思います。

固定資産税は、原則として家屋(建物)と土地に課税され、マンションの場合もこれは同じです。ただマンションの場合は、土地分の税金は世帯数で分割します。

そのため、10世帯のマンションなのか100世帯のマンションなのかで、大きく負担する額が違ってきます。

少し面倒に感じるかもしれませんが、おおよその価格を把握するだけなら難しくはありません。簡易計算式を紹介するので、ぜひ一度計算してみて下さい。

固定資産税のポイントと簡易計算方法

まず固定資産税で重要なポイントを5つ覚えておきましょう。

  • 固定資産税は基本的に3年間変わらない
  • 固定資産税の基準となるのが固定資産税評価額である
  • 固定資産税は固定資産税評価額(課税標準額)の1.4%
  • 固定資産税の滞納は、最悪自宅の差し押さえに繋がる
  • 市街化区域であれば固定資産税とは別に都市計画税がかかる

税金の話しといえば難しく感じる人も多いと思いますが、基本的にこの5つを抑えておけば十分です。

次に、固定資産税を求める簡易計算式はこうなります。

固定資産税額=固定資産税評価額(課税標準額※1)×1.4%(標準税率※2)

また、都市計画税を求める計算式はこうなります。

都市計画税=固定資産税評価額(課税標準額)×0.3%(標準税率)

この2つの計算式をおぼえておけば、毎年支払う固定資産税額をおおよそ把握することができます。

この後具体例を出しながらわかりやすく解説するので、一旦式をメモしておいて下さい。

固定資産税(評価額)とは

この先「固定資産税」と「固定資産税評価額」という、2つの似た言葉が何度も出てきますので、まずはこの「固定資産税」と「固定資産税評価額」の違いについて明確にしておきましょう。

固定資産税とは
毎年収めなければならない土地や建物に対する税金のこと

固定資産税評価額とは
固定資産税を算出するための基準になる金額のこと

どれくらいの固定資産税を払わなければならないのか知るためには、まず固定資産税評価額を知っておかなければなりません。

固定資産税評価額とは、公示価格の70%相当で求められた額になっていることが多く、この額を基準にして固定資産税などを算出することになります。

そして知っておいて欲しいのが、【 固定資産税評価額=その土地の価格(価値) 】では無いということです。

例えば、1,000万円で売られている土地の評価額を調べてみたら550万円だったから、500万円近くも高値で買わされた…という訳でありません。

土地の売買価格と固定資産税評価額は、同等でもなければ比例している訳でもありません。少しややこしいですが、下記の画像を見て下さい。

この固定資産税納付書は管理人の実家のものですが、土地が70坪ほどあり、建物は築20年ほどです。

2年ほど前に道路を挟んだすぐ目の前の家が売却に出されました。土地は私の実家よりも少し狭くて、65坪と物件情報に書いてあり、建物は築17年でした。それがいくらで売れたのかと言うと、約1,450万円です。

物件情報の価格が1,450万円だったので、最終的には値引き交渉などが入りこれよりも安くなっていたかもしれませんが、それでも1,300万円は切ってないと思います。

土地建物あわせて400万円くらいの評価額しかなくても、実際に売買されるときには、それよりも明らかに高い金額になることがわかります。

このように固定資産税評価額とは、その土地や建物の価値ではなく、あくまでも税額を算出するための基準額であることを覚えておいてください。

では上記の画像をもとに、固定資産税の計算に関しても説明していきたいと思います。

固定資産税の計算

まず上の図をみて注目して欲しいのは、土地の課税標準額が853,120円とかなり低くなっていることです。

黄色の文字で評価額は462万3千円と書いていますが、実際に計算されている課税標準額は853,120円です。これはなぜだかわかりますか?

知っている人も多いと思いますが、居住用の土地には税金の負担を軽くする「軽減措置」が取られています。居住用の土地の場合は6分の1に軽減されることになっています。(※6分の1になるのは200㎡未満と決められており、200㎡を超えると軽減率は3分の1で計算することになります)

管理人の実家は70坪あり、60坪と10坪に土地を分筆しているので、60坪のほうが6分の1軽減され、残りの10坪は3分の1軽減されています。そのため、減税率を含めて計算すると、評価額462万3千円だったのが、書面にあるとおり853,000円になるということです。

さらに土地と建物(家屋)を合計した課税標準額に、固定資産税の税率1.4%をかけると、書面のとおり57,000円というのが固定資産税の納税額が出てくる、という計算になります。

上の画像を使って具体的に計算してみましょう。

固定資産税の計算式は冒頭でも説明していますが、「固定資産税額=固定資産税評価額(課税標準額) × 1.4%(標準税率)」です。

上記の例であれば、「固定資産税額=4,079,000円×1.4%=57,106円」となります。100円未満は切り捨てなので、納付書通り57,100円が固定資産税の請求額となります。

これは分譲マンションでも基本同じで、あとは世帯数が絡む違いだけです。

本来はこれに負担水準なども乗じなければならないのですが、説明しだすとすごく難しくなってしまうのでここでは省略しておきます。

負担水準とは
固定資産税が土地価格の上昇などにより、急激に増えたりしないよう調整のために用いられるもの

仮に1,000万円の評価額がある土地だったとして、負担水準で5%が乗じられても、年間で1,000円程度しか税額は変わりません。

都市計画税の計算

都市計画税も、基本的には固定資産税と同じ考え方で問題ありません。

ただ固定資産税の場合は、軽減措置が6分の1(200㎡未満)と3分の1(200㎡超)でしたが、都市計画税ではこの軽減措置がそれぞれ3分の1(200㎡未満)と2分の1(200㎡超)になっています。

そしてもう1つ固定資産税の税率が1.4%だったのに対し、都市計画税では0.3%になっているという違いだけです。基本的な計算式は同じなので、軽減措置や税率が異なっているだけです。

こちらも同じように先ほどの画像を使って具体的に計算してみると、「都市計画税=4,932,000円×0.3%=14,796円」となります。

同じく100円未満は切り捨てなので、都市計画税の請求額は14,700円となります。

分譲マンションの場合

分譲マンションの固定資産税を算出する方法も、これまで説明してきた内容と基本相違ありません。ただ問題となるのが、敷地についてです。

マンションの場合は、敷地を世帯数で割るのが一般的です。そのため、計算式がやや複雑になります。

例えば2億円の価値がある土地だとしたら、「2億円÷世帯数(20世帯)=1,000万円」というのが、一世帯あたりの土地価格という考え方です。

ですので、新築時の販売価格が2,500万円であれば、土地代1,000万円、家屋代1,500万円として考えれば、固定資産税を算出するのも難しくありません。

あらかじめ土地の価格がわかっていれば良いのですが、新築分譲マンションの場合、販売価格2,500万円としか書かれてない物件もあります。この場合は、消費税をもとに土地代と建物代を算出することができます。

不動産取引において、土地代には消費税は含まれません。ですので、販売価格が2,500万円で、消費税が120万円だったら、逆算することで建物代が1,500万円ということがわかります。

すると土地代は1,000万円となります。

固定資産税評価額を書類で調べる方法とその見方

固定資産税を算出するには、固定資産税評価額が必要不可欠です。ここでは固定資産税評価額についての話をしたいと思います。

固定資産税評価額は、税務署から毎年5月から6月頃に送られてくる「固定資産税の納付書」に同封されている書類で確認することができます。

もし納付書を紛失してしまっている場合は、税務署や市区町村役場で「固定資産評価証明書」という書類を取得することもできます。

固定資産税の課税明細書の見方

下記の画像は、税務署から送られてくる納付書に同封されている「課税資産証明書」です。

課税資産証明書

  1. 土地の固定資産評価額です。
  2. 土地の固定資産税の課税標準額(200㎡までは6分の1に減額)
  3. 土地の固定資産税の課税標準額(200㎡以上は3分の1に減額)
  4. 土地の都市計画税の課税標準額(200㎡までは3分の1に減額)
  5. 土地の都市計画税の課税標準額(200㎡以上は3分の2に減額)
  6. 家屋(建物)に関しては、評価額、課税標準額ともに同じ

この課税証明書や課税計算書は、紛失しても再発行を受けることはできませんので、その場合は上記の固定資産税評価証明書を交付してもらうことになります。

不動産取得税とは

せっかく固定資産税と都市計画税の話をしたので、不動産を購入したときにかかる「不動産取得税」についても解説しておきたいと思います。

不動産取得税は、「固定資産税」や「都市計画税」のように毎年収めるものではなく、不動産を購入したときに発生します。

不動産取得税の基本的な考え方は、「固定資産税評価額×0.4%」なのですが、軽減措置が設けられており、平成30年3月までは0.3%になっています。

そのほかにも平成30年3月31日までの間に取得した宅地に関しても、軽減処置があり2分の1控除されたり、新築住宅であれば㎡数に応じて1,200万円の控除が受けれるようになっています。

さらに、更地を購入して3年以内に戸建て住宅を建てれば土地分の税は免除など、不動産取得税では多くの特例や軽減措置を利用することができるので、いざフタをあけてみれば「不動産取得税は全額免除でした」となるケースも珍しくありません。

この辺をすべて理解するのは素人では難しいので、家やマンション購入時の税金について詳しく知りたい人は、担当の不動産業者に問い合わせてみて下さい。

固定資産税額が納得いかない場合の不服申し立て

固定資産税の納付額について不服がある場合は、それを知った日から3ヶ月以内であれば不服申し立てをすることができます。これを「審査請求」といいます。

審査請求書の提出方法ですが、東京都であれば東京都の税務署所長に提出する方法と、東京都知事(審査庁)に提出する2通りどちらでもかまいません。

とくに決まった書類が準備されているわけでなく、自分で不服申し立てに関する書類を作成しなければならないのですが、以下の項目を必ず記載しておく必要があります。

  • 審査請求者の氏名(名称)住所
  • 審査請求に関する不服内容
  • 審査請求に関する不服を知った年月日
  • 審査請求の理由
  • 東京都税事務所長の教示の有無及びその内容
  • 審査請求の年月日

固定資産税に関する不服申し立てにも、内容によって方法が異なったりしますので、まずは管轄している税務署などにお尋ねすることをおすすめします。

まとめ

固定資産税の仕組みは理解すれば、そう難しいものではありません。しかし、プロの不動産関係者でもちょっと面倒だなと思うのが分譲マンションの固定資産税です。

マンションの固定資産税には、区分所有や共用部分の敷地などの問題が絡むので、戸建て住宅のように簡単に固定資産税を算出することができません。

そのためマンションの販売業者に尋ねても、「固定資産税評価額が確定するまではわからないんですよ」と答えたり、「おおよそ20万円前後くらいだと思っていてください」という回答をするケースも見受けられます。

実際に分譲マンションの固定資産税は、同じ境遇であれば戸建て住宅の半分程度に収まるのが一般的です。

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