マンションの売値は工夫次第で大きく変わる!

マンション売却の流れや高く売るコツを解説します

マンションを売却しようと思っても、ほとんどの人は経験がないため、何から始めればいいのかわからず迷ってしまいますよね。

このサイトでは、大切な資産であるマンションを、「できるだけ高く、できるだけ早く売ること」を目標に、知っておくべき知識をわかりやすくまとめています。

  • マンションを売る時の流れが知りたい
  • マンションを少しでも高く売るコツが知りたい
  • 不動産業者の選び方や契約方法が知りたい
  • なかなか売れないマンションの対策が知りたい
  • 売却にあたって注意すべき点を知りたい

このような悩みについて、初めての人でもわかりやすいように、丁寧に解説しています。

中古マンションには「定価」がないので、適切な売り方をしないと、数百万円単位で損をしてしまう可能性があります。

大切なマンションを安値で売却して後悔しないように、ぜひこのサイトを参考に売却活動を進めて下さい。

このページだけで、マンション売却に必要な最低限の知識はまとめてありますので、いつでも読めるようにブックマークしておくと便利だと思います。

SHARE
このエントリーをはてなブックマークに追加

マンション売却の流れと売れるまでの期間

まずはマンションを売却する際の流れと、実際に売れるまでにどの程度の期間がかかるかを説明します。

ほとんどの人は、マンションを売るのは初めての経験だと思うので、最初に全体のスケジュール感を理解しておくことが大切です。

予想外に売却期間が長引いてしまうと、引っ越しやその後の生活に影響が出てしまうかもしれないので、余裕をもってスケジュールを組みましょう。

マンション売却に必要な期間

上記の図にあるように、マンションを売却するためには3ヶ月から9ヶ月程度の期間が必要です。

駅から遠い、築年数が古いなど、物件に何か問題がある場合には、1年以上かかってしまうこともあります。

もし、「この日までにマンションを売らなければならない」という期限が決まっているならば、それに合わせて売却までのスケジュールを考えなくてはいけません。

売却スケジュールは不動産業者(仲介業者)と相談して決めることになりますが、期限が間近に迫るほど損をする可能性が高くなります。

好条件で買ってくれる人が現れるのを待つことができないので、希望価格よりも安値で売らなければならないからです。

ですから、マンションを売ることが決まったのであれば、できる限り早く不動産業者に相談して、売却までのスケジュールを組みましょう。

詳しいスケジュールについてはこの後説明しますが、大まかな目安として下記の表をおぼえておいて下さい。

理想 3ヶ月以内 順調に2ヶ月で買主が決まれば、住宅ローンの手続きなど含めてプラス1ヶ月で売却が完了します
平均 4ヶ月〜6ヶ月 一般的な目安として6ヶ月以内に買主が見つかれば問題ないでしょう
再検討時期 6ヶ月以上 6ヶ月が経過しても買主が見つからない場合は、売り出し方法に何らかの問題があると考えましょう
問題あり 1年以上 売り出し方法に大きな問題がある可能性が高いです。売値や契約している不動産業者などを再検討し、もう一度売却活動をやり直しましょう

上記はあくまでも目安ですが、ひとつのポイントとなるのが「半年(6ヶ月)」という期間です。

もしマンションを売りに出して半年以上経つのに、まだ売れる見込みがないという人は、一度状況を見直して対策を考えることをおすすめします。

では先ほどのスケジュール画像に沿って、一つひとつの手順を確認していきましょう。

@売却相場と住宅ローン残債務の確認

まず最初にすることは、所有しているマンションがどれくらいの価格で売却できるかを調べることです。

正確な数字はこの段階ではわかりませんが、おおよその相場価格さえつかめれば問題ありません。

最初に売却相場を調べるのには理由があります。

  • 自分が予想していた売却金額と比べて大きな差はないか?
  • 住宅ローン返済中の場合、残っている住宅ローンを精算できるか?

この2つを確認しておかないと、今後の売却スケジュールに影響が出てしまうからです。

例えば、「5年前に3,500万円で購入した新築分譲マンションだから、今でも3,000万円くらいで売れるだろう」と予想していたのに、実際には2,500万円が現在の相場価格だった…なんてことはよくあります。

予想していた金額と相場価格の誤差が100万円〜300万円程度であれば、根気よく探せば希望額で購入してくれる人もいるかもしれません。しかし、相場より500万円以上高い場合はかなり厳しいでしょう。

予想よりも低い金額でしか売れなかった場合、住宅ローンの残債を返せるのかという問題が発生するため、これが原因でマンションの売却を中止せざるを得ないケースもあります。

このような事情から、まず最初に現在の相場価格を調べる必要があります。

売却相場の調べ方

相場価格の調べ方ですが、これはインターネットを使えば簡単に調べることができます。主に2つ方法があるので、パソコンかスマートフォンを使って調べましょう。

  • マンションの一括査定サイトを利用する
  • 不動産のポータルサイトで類似物件を探して価格を調べる

この段階では大まかな目安がわかればよいので、正式な査定を取る必要ななく、まだ簡易査定だけで十分です。インターネットの一括査定を使えばすぐにわかるので、なるべく早めにやっておきましょう。

もしいきなり査定をするのが不安であれば、不動産のポータルサイトを使って、自分で大まかな相場を調べる方法もあります。

なるべく自宅と近い地域で、似たようなマンションが売りに出されていないかを調べて、その金額を目安とします。(自分と同じマンションの別の部屋が売りに出されていれば一番参考になります)

このやり方だと、周囲に物件が少ない地方では難しいかもしれないので、その場合は一括査定サイトを利用しましょう。

A家族と売却の意思を確認する

相場価格を調べた次にやることは、マンション売却の「意思確認」です。ここで言う意思確認とは、同居する家族全員の同意が得られているかを確認する、ということです。

例えば、家主である夫がマンションを売却するつもりで計画を進めていても、最終的に他の家族の反対で売却を断念する…という話はよくあります。

計画が進んでから家族と揉めると大変なので、この段階でしっかり話し合っておきましょう。

特に揉めやすいのが、「共有名義」になっているマンションを売却する場合です。

夫婦の共有名義や、遺産相続による共有名義などがありますが、必ず共有名義人すべての同意がなければ売却することはできません。

例えば、遺産相続により実家のマンションを相続したケースで、相続人は母親と子供3人だったとします。

このケースで家族のうち誰か一人だけ疎遠になっていたりすると、意思確認でかなり苦労することが多いです。

他にもよくある例としては、

「妻とは離婚するので売却の相談はしなかった」
「子供はまだ高校生だから相談しなかった」

などという理由で家族間で揉めてしまい、売却ができないというケースです。

このようなトラブルが起きないように、まずは家族間でしっかりと売却の意志を確認しておきましょう。

B必要書類を用意する

家族の意思確認ができたら、売却に必要な書類を用意しましょう。

これらの書類は、本人確認や登記関係を調べるために必要であったり、売却査定をする際の参考資料になります。

査定を受けるだけなら、本人確認書類だけでもかまいませんが、より正確な査定をしてもらうには、登記簿や図面、固定資産税評価証などがあった方がよいです。

いずれ売却する際にはすべて必要になるので、早めに準備しておくとスムーズでしょう。

以下が分譲マンションの売却時に準備しておく書類一覧です。(マークは必須書類)

身分証明書(免許証や保険証)

本人確認のために必要です。

実印と印鑑証明

共有名義の場合は共有者全員分が必要です。

固定資産税評価証明書、または納税通知書

固定資産税の確認と税の滞納などを調べるために必要です。

マンション管理規約または使用細則など

管理状況や使用規則の確認ために必要です。

マンションの管理費、積立金等がわかる書類

管理費、修繕積立金、組合費、町内会費などがわかる書類です。滞納状況もチェックされます。

住民票

登記上の住所と現住所が違う場合に必要です。

住宅ローン残高証明書

住宅ローンの返済が終わっていれば必要ありません。

アスベスト使用調査報告書や耐震診断報告書など

必須書類ではありませんが、購入希望者にとって有益な情報はなるべく提出した方が売却に有利です。住宅性能評価書などもあれば提出します。

購入時の売買契約書や重要事項説明書

必須書類ではありませんが、購入希望者にとって有益な書類はなるべく提出しましょう。

購入時のマンションパンフレットやチラシ等

必須書類ではありませんが、購入希望者にとって有益な書類はなるべく提出しましょう。

売却物件の長所をアピールするための資料(※自主作成)

生活する中で便利な情報をまとめておくと、物件や売主(自分)に対しての評価が上がります。周辺地域の便利スポット(病院やスーパーなど)をまとめておきましょう。


以上がマンションを売却する際に必要となる書類です。必須でないものもありますが、なるべく多く準備しておいた方が有利です。

購入希望者から見た場合、ポジティブな情報が多い方が判断しやすいですし、売主である自分への信頼度も高くなるからです。

Cマンションの査定を依頼する

必要な書類がそろったら、不動産業者に連絡して売却査定を依頼します。

この段階ではまだ「簡易査定」で問題ありませんので、冒頭の@の手順で終わっている人は飛ばしてください。

より正確な金額がわかる「訪問査定」は、後ほど依頼することになります。

簡易査定とは
物件の情報だけを頼りに、おおよその査定価格を算出する方法

訪問査定とは
査定担当者が実際に物件を訪れ、物件の細部まで詳しくチェックし、最終的な査定額を算出する方法

査定時に注意したいことは、必ず複数の業者に査定を依頼して比較する、ということです。

1社だけの査定では、その査定価格が相場に適しているかどうかが判断できません。

不動産の査定額は、業者によってかなり幅が出ることがあるので、最低でも3社程度は比較する必要があります。

できれば、全国的に有名な大手会社だけではなく、地元で名前が通っている有力業者も含めて、4〜6社ほど査定を取ってみましょう。

複数の業者に査定を取るのは面倒かもしれませんが、一括査定サイトなら簡単にできますし、大きなメリットがります。

それは、悪質な不動産業者に当たる可能性が少なくなるという点です。

一括査定サイトの中にはたくさんの提携業者がいますが、顧客とトラブルを起こすような悪質業者は除名されるので、一括査定サイト経由で業者を探した方が安全です。

おすすめの一括査定サイトについては、このページの最後でまとめて紹介しているので参考にして下さい。

先におすすめの一括査定サイトを確認したい人はこちら

D不動産業者(仲介業者)の比較

簡易査定の結果が出そろったら、次はいよいよ訪問査定をお願いする業者を決めます。

簡易査定と違い、訪問査定は売主の立会いが必要なので、あまり多くの業者に依頼すると疲れてしまいます。

簡易査定を取り寄せた中から、気になっている業者を2、3社にしぼり、それぞれの業者に訪問査定を依頼しましょう。

この時、査定にきた業者に対して、「他の業者さんにも訪問査定を依頼しています」と伝えても問題はありません。その方が競争を意識して丁寧に対応してくれるので、さりげなく伝えてみましょう。

訪問査定というのは、不動産業者が物件や売主を評価する場ですが、それと同時に売主が業者を査定する機会でもあります。

せっかくの機会なので、査定にきたスタッフの対応や誠実さなどをしっかり見ておきましょう。

※詳しい不動産業者の選び方については、またこの後の項目で詳しく解説します。

E不動産業者と媒介契約を結ぶ

どの業者に依頼するか決めたら、次は媒介(ばいかい)契約を結びます。

媒介契約には「一般媒介契約」、「専任媒介契約」、「専属専任媒介契約」の3種類があり、どの媒介契約を結ぶかは売主に決める権利があります。

一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
複数の業者へ同時依頼 × ×
レインズへの登録義務 義務なし 7日以内 5日以内
自分で買主を見つける ×
売主への状況報告義務 義務なし 2週に1回以上 1週に1回以上
契約の有効期間 自由 3ヶ月 3ヶ月

一般媒介契約

3つの中で唯一、複数の不動産業者へ同時に依頼することが認められている契約方法です。不動産業者にしてみれば、「他社で売却が成立してしまう」というリスクがあるので、本気で売却活動をしてくれない可能性があります。

これは非常に大きなデメリットなので、最近ではこの一般媒介契約を結ぶ人は少なくなっています。

専任媒介契約

一番多くの人が選ぶ契約方法です。レインズへの登録義務や、売主への状況報告が義務化されている一方で、自分で買主を探すことも認められています。

もっともバランスが取れた契約方法なので、特にこだわりがなければ専任媒介契約でよいと思います。

専属専任媒介契約

3つの中で一番制限が多い契約方法です。その分、不動産業者から見た場合に「本気度が高い顧客だ」ということになるので、優先度も上がります。

気合いを入れて売却活動をしてくれるはずなので、信頼できる業者が見つかった場合はこの契約を選んでみてもいいかもしれません。


ここでは簡単に特徴だけ解説しましたが、どの方法で媒介契約を結ぶかはとても重要です。自分の状況と合わない契約を結んでしまうと、かなりの金額を損してしまう可能性があります。

より詳しくは、下記のページで解説しているので、ぜひ一度目を通してみてください。

あわせて読みたい記事

F販売価格を決める

不動産業者と媒介契約を結んだら、いよいよマンションを売りに出します。

このタイミングでマンションの販売価格を決めますが、価格設定は非常に大事です。すでに相場価格はわかっていると思うので、業者と相談しながら最初の販売価格を決めましょう。

販売価格を決める際のコツですが、

  • この金額で売れたらいいなという「希望価格」
  • この金額なら売れるだろうという「相場価格」
  • これ以上価格は下げれないという「最低価格」

この3段階の価格に分けて考えるのがおすすめです。

まずは「希望価格」で売り出して様子を見て、なかなか売れなければ「相場価格」へ値下げ、それでも売れなければ「最低価格」へと、徐々に値下げをしていきます。

「希望価格」しか決めていない人の場合、なかなか売れないと焦ってしまい、いきなり大幅な値下げをしてしまい損をするケースがよくあります。

下手な値下げで損をしないように、しっかり計画を練ってから値下げしましょう。

売り出し価格の決め方や、値下げ時期の決め方については、下記の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたい記事

G内覧準備と内覧開始

適切な売値で物件情報を公開すれば、すぐに内覧希望の問い合わせが入る可能性があります。購入希望者を迎える準備は早めにすませておきましょう。

もし空家状態のマンションを売るのであれば、物件情報が公開される前に、一度ハウスクリーニング業者を入れておくことをおすすめします。

2LDK〜3LDKのマンションの場合、5万円〜10万円ほどの費用がかかってしまいますが、交渉次第でもう少し安くすることができます。

具体的な交渉方法としては、「マンションが売れたら、引き渡し前にもう一度クリーニングをお願いしたいと思っています」といった感じで、2回依頼することを条件に、値引き交渉をしてみてください。

多少費用はかかりますが、これで買主の印象が良くなり、マンションの売却がスムーズに進むなら、とても安いコストだと思います。

住みながら売る場合は「広く、明るく見せる」がコツ

一方で、マンションに住みながら売りに出す場合は、わざわざハウスクリーニング業者を呼ぶ必要はありません。自分でキレイにできる範囲で、しっかり掃除や片付けをしましょう。

この時に大事なことは、できる限り部屋を「広く、明るく見せる」ことです。

特に、第一印象が決まると言われている「玄関」や、買主が一番こだわる「リビング」の2ヶ所が重要です。

玄関とリビングだけは徹底的に掃除をして、不要な荷物はすべて整理し、少しでも広く明るく見せるように意識してください。

その他のポイントについては、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

あわせて読みたい記事

H値引き交渉と申込金について

内覧に来た人が無事マンションを気に入ってくれた場合、買付証明書(購入申込書)が提出されます。

この買付証明書には「購入希望価格」 「引き渡し希望日」 「支払い方法」 「その他の希望条件」などが記入されています。

買付証明書の見本

これらはあくまでも買主側の希望なので、売出し価格よりも低い額が記入されているかもしれません。その場合は価格交渉へと移ります。

もし値引きに応じないのであれば、不動産業者の担当者にその旨を伝えましょう。値引きに応じるのであれば、値引き可能な金額を伝えて、買主側に再検討してもらいます。

値引き交渉などは苦手という人も多いですが、ここはしっかり対応しないと損する可能性があります。

買主との値引き交渉については、下記の記事で重要なポイントを解説しているのでぜひ参考にして下さい。

あわせて読みたい記事

申込金について

買付証明書と同時に、「申込金」を徴収する不動産業者もいます。これを「手付金」だと勘違いしてしまうことも多いですが、申込金と手付金は違うものです。

手付金とは、契約成立時に支払う頭金のことです。そのため、手付金の支払い後に双方の都合でキャンセルが生じた場合は、手付け解除と呼ばれる違約金が発生することになります。

一方で、申込金には手付け解除の効力はなく、違約金の対象とはならないのが通例です。

そのため、最近では申込金を徴収する業者も少なくなっていますが、もし徴収された場合でも、手付金と同じように物件代金へ充当されますので、特に損はありません。(金額も1万円から5万円程度と小額です)

I買主の決定

条件面の折り合いがついたら買主を決定しますが、ここで1つアドバイスがあります。あなたの物件を買いたいという人が、同時に複数名いた場合の対応についてです。

例えば、3,200万円で売り出しているマンションに対して、2人から買付証明書が提出されたとします。

  • 1人目の購入希望価格は3,000万円
  • 2人目の購入希望価格は3,200万円

売主とすれば、当然ですが2人目の3,200万円で買ってくれる人に売却したいと思うはずです。しかし、先に買付証明書を提出してくれたのは3,000万円の人の方でした。

この場合、最初に買いたいと意思表示してくれた人を飛ばして、2人目の希望者に売却することはできるのでしょうか?

答えは「YES」です。たとえ先客がいたとしても、この段階であれば自由に売却する相手を選ぶことができます。

ただし、マナーとしてまずは1人目の希望者に、「満額の3,200万で購入したいという方がいるのですが、3,200万円での購入は難しいでしょうか?」、と声をかけてあげましょう。

もしかしたら1人目の方も満額で購入したいと考えを変えるかもしれませんし、仮に断られたとしても、その時はすっきりした気持ちで2人目の方へ売却する事ができます。

J売買契約の締結

無事に買主が決定したら、いよいよ売買契約へと進みます。

ここではじめて買主の方と対面というケースもあるので、悪い印象を与えないように気をつけてください。

私が過去に仲介した時の例では、いざ売買契約で対面した際に、売主の態度があまりにもひどいという理由で売買契約がキャンセルになってしまったケースもあります。

売買契約時に気をつけておきたいポイントは、契約書の確認と必要書類の準備です。

不動産業者によっては、売買契約の当日になってはじめて契約書を提示してくるところもありますが、そのような対応を認めてはいけません。

マンションの売主として、最低でも前日までには契約書を受け取り、内容に不明点がないか確認するべきです。

万一不明な点があれば、契約書にサインする前に必ず確認しましょう。

その他、先ほど解説した必須書類に関しては、契約当日までにすべてそろえる必要があります。

もし再発行が必要な書類があったら、早めに手続きしておかないと間に合わない可能性があります。

売買契約時の手付金について

一般的には、売買契約と同時に手付金を受け取ることになります。

手付金の額は法律では定められていませんが、マンション売却価格の5%〜10%程度、高くても20%というのが慣習です。

少しでも多くの手付金を受けとったほうが安心と思うかもしれませんが、もし売主(自分)の都合で契約がキャンセルになってしまうと、受け取った手付金の2倍の額を違約金として支払うことになるので注意して下さい。これを「手付金の倍返し」と言います。

逆に手付金を受け取った後に、買主側の都合でキャンセルになった場合は、手付金を違約金として受け取ることができ、返還する必要はありません(※)。

売り手側としては、手付金倍返しのリスクがあるため、あまり高額な手付金は設定せず、50万円〜100万円くらいに設定しておくのが無難だと思います。

※ただし、住宅ローンの融資不可によってキャンセルになった場合など、契約書内にて「手付け解除の条件」が記載されている場合は、契約後でも受け取った手付金は返還しなければなりません。

K引っ越しの準備

売買契約が完了したあと、実際にマンションを引き渡すまでには、目安として1ヶ月程度の時間がかかります。その間に引っ越しの準備を進めましょう。

引っ越しは時期によってかかる料金がかなり変わるので、引っ越しシーズンである3月に引っ越す場合は、予想以上の出費がかかることもあります。

引っ越し料金は移動する距離と荷物の量に比例するので、できる限り荷物を少なくするために、不要品などは早めに処分しておきましょう。

L引き渡しの準備(ハウスクリーニングなど)

引っ越しの準備と平行したやっておきたいのが、マンションを引き渡すための準備です。

ある程度の期間暮らしたマンションの場合、傷んだ箇所の修復や、壁紙の張り替えなどが必要になります。

この辺は買主側との交渉にもよりますが、一般的に売主が負担するものとしては、

  • 壁紙の張り替え
  • 畳の表替え
  • ふすま・障子の張り替え
  • ハウスクリーニング

などがあります。

壁紙やフローリングの張り替えが必要なときは、仲介してもらった不動産業者に相談すれば内装業者を紹介してくれますが、相場より高くなることが多いので注意しましょう。

できる限り費用を抑えたいのであれば、リフォーム業者の一括査定サイトなどを利用し、自分で安い業者を見つけた方がお得です。

参考:リフォーム業者の一括査定サイト

M残金の決済と登記関連の手続き

買主側の住宅ローン審査が終わったら、いよいよ残金の決済となります。

基本的には、買主側が利用する住宅ローンの金融機関(銀行)で、金消契約(金銭消費貸借契約)を行うことになります。

自分側に住宅ローンの返済がある場合は、買主側が利用する銀行から、自分が住宅ローンを受けている銀行へと直接残金を振り込んでもらうか、一旦自分の口座に入金してもらってから、改めて住宅ローンを返済する形となります。

これらの手続きは銀行の営業時間内でなければならないため、普通は平日の昼間に行われます。そのため、当日は有給休暇などを取って仕事を休む人も多いです。

残金の決済と同時に登記関連の手続きも行いますが、基本的にすべて司法書士がやってくれますので、必要書類さえ持参していれば問題はありません。

決済と同時に行う手続きには、以下のようなものがあります。

  • 売却代金の決済
  • 登記関連の確認
  • 住宅ローンの一括繰上返済
  • 諸費用の支払い(仲介手数料、繰上返済手数料、登記関連の費用)
  • 固定資産税やマンション管理費、修繕積立金の精算
  • マンション規約等にあたる書類の譲渡
  • カギの引き渡し

この時に売主側が準備しておくものは以下の通りです。

  • 身分証明書(免許証や保険証など)
  • 実印と印鑑証明
  • マンションの権利証
  • 新居の住民票
  • マンション規約等の書類全般
  • マンションのカギ

なお、マンションを売却した代金で住宅ローンが完済できない場合は、不足分の現金も用意しておく必要がありますので注意してください。

N物件の引き渡し

ここまでの手続きが無事完了すれば、その日のうちにマンションの引き渡しまで終わらせるのが一般的です。

つまり、この時点で部屋を引き渡せるように準備を終えていなければならないので、先ほど説明した引っ越しの準備や引き渡しの準備は、なるべく早めにすませましょう。

O売却後の手続き

売却代金の決済とマンションの引き渡しが終わって一息つきたいところですが、まだ最後の仕上げが残っています。転出届けや住所変更などの手続きと、翌年の確定申告です。

マンションを売却したことで利益が出ている場合は、確定申告で課税される可能性がありますし、逆に損益が発生していれば控除分が還付される可能性があります。

どちらにしても、翌年の確定申告は必要だとおぼえておきましょう。

ちなみに、確定申告と聞くと不安に思う人も多いようですが、ほとんどの場合課税されることはありません。むしろ確定申告をした方が得する可能性が高いので、忘れずにやりましょう。

詳しくは下記のページで解説しているので、売却が終わった方は参考にして下さい。

あわせて読みたい記事

長くなってしまいましたが、以上がマンションを売却する際の一般的な流れです。

後半の手続き関連が難しそうだと感じるかもしれませんが、必要書類さえそろえておけば、あとは不動産業者や銀行がやってくれるので心配はいりません。

大事なのは買主を見つけるまでの流れなので、しっかりチェックしておいて下さい。

売却理由別のチェックポイント

続いては、マンションを売却する際の理由ごとに、注意してほしいポイントを解説します。

最近多いのは相続によるマンションの売却ですが、このようなケースと、一般的な住み替えによる売却とでは、売却までの流れや戦略などが違ってきます。

以下の6つのケースに分けてポイントを解説するので、ぜひ参考にして下さい。

  • 住み替え、買い替えのために売る場合
  • 引っ越し、転勤のために売る場合
  • 資産整理のために売る場合
  • 住宅ローンが払えないために売る場合
  • 離婚したために売る場合
  • 相続したが不要なために売る場合

住み替え、買い替えのために売る場合

マンションの売却理由で一番多いのが、「住み替え、買い替えのために売る」です。

住み替えといっても理由は様々で、単純に「広い家に住み替えたい」という人もいれば、「子供が独立したので手狭なマンションへ買い替えたい」という人もいます。

マンションから戸建てへ住み替える人もいれば、マンションからマンションへの買い替えを希望する人もいるので、売却スケジュールや戦略が変わってきます。

住み替えにおいて一番注意しなければならないポイントは、以下の2点です。

  • 売却と新居の購入、どちらを優先するべきか?
  • 住宅ローンをどうするか?

この2点を明確にしておかなければ、住み替えによる売却はスムーズにいかないので注意しましょう。

売却と新居の購入、どちらを優先するべきか?

1つ目のポイントは「売却と新居の購入、どちらを優先するべきか?」ですが、これは住み替え先が新築か中古かで大きく変わってきます。

新築物件に住み替える場合は、物件が完成してさえいればいつでも引っ越せますが、住み替え先が中古物件の場合は、その物件の所有者(売主)との調整が必要になってきます。

例えばですが、先方は早く引き渡したいと希望しているにも関わらず、こちらのマンションが売れてからでなければ買うことはできない…という状況の場合、売買の話し自体が流れてしまう可能性もあります。

せっかく気に入った物件が見つかっても、こちらのマンション売却がスムーズに進んでいないと、チャンスを逃してしまうかもしれません。

ですから住み替え先が中古物件の場合は、より緻密に計画を立てて、スケジュールに沿った売却を行う必要があります。

住宅ローンをどうするか?

住宅ローンの返済中に別の物件へ住み替える場合、売却が先に終わればよいですが、購入の方が先になってしまうと、一時的に二重ローンになる可能性があります。

そもそもそれ以前に、新しく借りる住宅ローンの審査が通らないというケースも多いので、注意が必要です。

これらのことを考えると、やはり今住んでいるマンションの売却を早めに終わらせておくことが重要なので、基本的には売却優先で考えた方がトラブルは少ないと思います。

ただし、条件によっては新居の購入を優先させた方がよいケースもあるので、詳しくは下記のページの解説を参考にしてください。

あわせて読みたい記事

引っ越し、転勤のために売る場合

突発的な引っ越しや転勤が理由でマンションを売る場合は、時間に余裕がないケースが多いです。

  • 転勤の辞令がでたので3月末までに引っ越さなければならない
  • 親が倒れて介護が必要になったので実家のそばに引っ越すことになった

このように急な売却になることが多いため、じっくり計画を立てて売却する余裕がありません。

もし期限までに売却が終わらない場合、引っ越し先の家賃と、今のマンションの住宅ローンの二重負担が発生するため、経済的にかなり苦しくなってしまいます。

このようなケースでは、売却価格は低くなってしまいますが、不動産業者による「買取(業者買取)」なども選択肢として検討してみましょう。

また売却以外に、「転勤中の間だけマンションを賃貸として貸したい」と考える人もいると思います。

2、3年程度でもとの職場に戻ってくるのであれば、一時的に賃貸にするのも良いアイデアだと思うかもしれませんが、実はそう簡単な話ではありません。

賃貸として部屋を貸すにはたくさんのデメリットがあるので、慎重に考える必要があります。

詳しい解説はかなり長くなるので、下記のページをご覧ください。

あわせて読みたい記事

資産整理のために売る場合

資産整理のためにマンションを売る場合、

  • マンションが値上がりしたので利益を得るため売る
  • 借金等の返済のためにマンションを手放す

大きく分けてこの2つの理由が考えられますが、前者と後者では売却戦略がまったく異なってきます。

ここ数年は東京オリンピックの影響もあり、都心部のマンションは軒並み価格が上昇していました。

そのため、新築で購入した価格よりも高値で取引されるマンションもあり、この機会にマンションを売って売却益を得ようと考える人もいると思います。

しかし難しいのが売却のタイミングです。この先東京オリンピックに向けてさらに価格が上昇する可能性もありますし、ピークはオリンピック開催より前の2018年や2019年頃だという専門家もいます。

利益を狙った売却の場合、どのタイミングで売り抜けるかが重要なので、常にマンション価格の動向をチェックしながら、最高のタイミングを狙う必要があります。

任意売却や競売になってしまうケースも

一方で、借金の返済等のために売却するケースでは、流れがまったく異なってきます。借金の理由は様々だと思いますが、返済ができずに自己破産や債務整理となるケースもあります。

この場合、通常の仲介による売却とは違い、「任意売却」や「競売」という形でマンションを手放すことになるかもしれません。

万一、任意売却や競売となってしまった場合には、このページの冒頭で解説したマンション売却の流れとはかなり異なってくるため、もう一度売却までのスケジュールを考え直す必要があります。

任意売却や競売になるのはできる限り避けたいところなので、もし借金等の問題でマンションを売るなら、早めに専門家へ相談しましょう。

詳しくは下記のページで解説しているので、当てはまる人はぜひ参考にして下さい。

あわせて読みたい記事

住宅ローンが払えないために売る場合

先ほどの資産整理と似ているようで少し違うのが、住宅ローンの返済ができなくなったためにマンションを売却するケースです。

これは近年急増していますが、主な原因は下記の2つです。

  • ゆとりローンの弊害
  • ゼロ金利政策の弊害

この2つの政策が、住宅ローンにとって大きな転機になったのは間違いありません。

ゆとりローンやゼロ金利政策のおかげで、夢のマイホームを購入できた人も大勢いますが、その一方で住宅ローン返済に苦しむ人も増えています。

現在もゼロ金利どころかマイナス金利政策が続いているため、今後も住宅ローンの支払い苦により、マイホームを手放す人が増えるのではないかと懸念があります。

ゆとりローンとは

ゆとりローンは、平成4年に政府のお墨付きで開始され、平成11年まで続きました。

この制度の狙いは、年収が低い若年層のうちは返済額を少なく抑えておき、徐々に年収が上がるごとに返済額を増やしていく、というものです。

ゆとりローンの返済事例
  • 1年目〜5年間の返済額 …8万円
  • 5年目〜11年目の返済額 …14万円
  • 11年目以降の返済額 …16万5千円

とても理に適った返済方法に思えるかもしれませんが、これは「年を取るごとに年収が上がっていく」という前提がなければ成り立たない仕組みです。

残念ながら今の日本経済は、当時の予想ほど景気回復が実現できていないため、住宅ローンの返済額の増加に、年収が追いついていない家庭がたくさんあります。

その結果、住宅ローンの返済が苦しくなり、仕方なくマイホームを手放す人が増えています。

ゼロ金利政策とは

ゼロ金利政策も、基本的な内容はゆとりローンと大差ありません。

簡単に言ってしまえば、日本国が各銀行に対して、「預貯金をローンで貸し出し、上手く運用しなさい」と仕向けたのがゼロ金利政策です。

これにより各銀行は、低所得者にも積極的に住宅ローン融資を行うようになりました。

返済できるかどうかギリギリの人にも住宅ローンの貸付を増やしたので、その結果、やはり住宅ローンが返済できず困る人が増えています。

住宅ローンの返済苦による売却時の注意点

住宅ローン滞納のリミットは3ヶ月です。

たまに、どうせ住宅ローンの返済はできないからと、督促状を無視して放置する人がいますがこれは大きな間違いです。

仮にマイホームを手放すことになってしまったとしても、競売と任意売却では雲泥の差があるからです。

競売で強制的に売られてしまうより、任意売却に持ち込んだ方が確実に高く売れますし、売却後に残る借金の額も大きく違ってきます。

すでに裁判所から競売の通知が来ている状態でも、まだ任意売却が間に合う可能性があるので、諦めないで今すぐに行動しましょう。

詳しい注意点は下記の記事で解説しているので、当てはまる人はすぐに確認して下さい。

あわせて読みたい記事

離婚したために売る場合

離婚を理由にマンションを売却する場合、主に下記の3つのケースがあります。

  • 売却したうえで財産分与する
  • 夫または妻が住み続ける
  • 賃貸にして家賃収入を得る

賃貸を選ぶ人は少数派なので、多くの場合は「売却するか」「住み続けるか」のどちらかになります。

ただし、離婚時のマンション売却というのは、解決しなければならない問題が非常に多いので、通常の売却のように簡単にはいきません。

売却したうえで財産分与するケース

マンションを売却したお金を財産分与するので、一番単純でわかりやすい方法ですが、住宅ローンが残ってる場合は売却しても手元に残るお金がほとんどない可能性があります。

それどころか、逆に不足分のお金を現金で持ち出す必要があるかもしれません。

この場合、不足分を精算できるだけの貯金等があればよいですが、ない場合は売却することすら出来ないことになります。

夫または妻が住み続けるケース

一般的には、離婚後も夫がマンションに住み続けるケースが多く、この場合はそこまで大きな問題はありません。

問題となるのは、離婚後に妻や子どもたちが住み続けるケースです。なぜかというと、多くの場合マンションの名義人が「夫」になっているからです。

上記の場合、住んでいるのは妻や子どもたちですが、夫の意思ひとつでいつでもマンションを売却することができてしまいます。

また、夫が住宅ローンの支払いを滞納してトラブルになるケースも多いので注意が必要です。

賃貸にして家賃収入を得るケース

今まで住んでいたマンションを賃貸にして、家賃収入を得るというケースもあるでしょう。このケースでも、前項同様に名義人が夫のままだと同じリスクがあります。

また、入居者がいなければ家賃収入が入ってこないので、収入面で不安定になるリスクもあります。賃貸の管理は、素人には大きな負担になるので、慎重に検討しましょう。

それぞれの詳しい注意点については、下記のページで解説しているので参考にして下さい。

あわせて読みたい記事

相続したが不要なために売る場合

相続したマンションを売りたいという状況では、主に2つのケースが考えられます。

  • 相続したが利用しないので売りたい
  • 相続税が払えないので売りたい

どちらも最終的には売ることになりますが、この2つには大きな違いがあります。それは「支払い期限」の問題があるかどうかという点です。

前者の場合は、相続したマンションを通常の流れで売却するだけですが、後者の場合は支払期限の問題が絡んできます。

相続税には決められた納期がありますので、それまでに売却しないと支払いが間に合いません。

都心部など人気が高い地域のマンションならすぐに買主が見つかるかもしれませんが、相続したマンションが地方にある場合は急がなくてはなりません。

場合によっては業者買取なども選択肢として検討することになるので、相続が決まった時点でなるべく早めに行動しましょう。

相続時の注意点については、下記のページで詳しくまとめています。

あわせて読みたい記事

不動産業者を選ぶ際のアドバイス

ここまでで、マンションを売却する際の流れと、売却理由別の注意点を解説してきましたが、マンションを売る時にもう一つ大事なのが「不動産業者(仲介業者)の選び方」です。

マンションの売却価格は、不動産業者次第で大きく変わってしまうので、マンション売却で一番重要なポイントと言っても過言ではありません。

業者選びで失敗してしまうと、3,000万円で売れるはずの物件が2,500万円でしか売れなかったり、2ヶ月で買い手がみつかるような優良物件が、半年経っても売れなかったりという、悲惨な自体になりかねません。

それくらい業者選びは重要なので、しっかりポイントを抑えておきましょう。

大手業者がいいか?地元の業者がいいか?

不動産業者選びでまず悩むのが、知名度が高い「大手業者」と、地域密着型の「地元の業者」のどちらが良いのかという点です。

いきなり答えから書いてしまいますが、ベストなのは「両方とも検討すること」です。

売却する物件の状況によって、大手業者の方が良いか、それとも地元の業者の方が良いかは変わってくるからです。

査定を取るだけであれば基本無料なので、はじめからどちらか一方だけと決めつけず、必ず両方に相談してみましょう。

大手不動産業者の特徴

大手業者の強みは、豊富な資金力と圧倒的な知名度です。資金力と知名度があればこその、膨大な顧客データを抱えています。

資金力を武器に、オープンハウスや専用チラシを作成してくれることもあるので、地元の顧客層だけではなく、全国の購入希望者に対してアピールできるのが強みです。

地元不動産の特徴

地域密着型の業者の強みは、より購入意欲が強い、優良顧客の情報を抱えていることです。

大手業者と地元業者で同じような顧客リストを持っていたとしても、購入につながる可能性が高いのは、地元業者が抱えている顧客で間違いありません。

なぜなら、マンションはひとつ数千万円もする高額な買い物なので、転勤などで頻繁に担当者が変わってしまう大手業者よりも、ずっと同じ担当者と相談できる地元業者の方が安心感があるからです。

不動産業者選びは非常に重要なポイントなので、下記の特集ページでも詳しく解説しています。

これから査定を取って業者を決めるという人は、必ず一度目を通してみてください。

あわせて読みたい記事

自分に適した媒介契約を選ぶこと

どの不動産業者をパートナーにするか決まったら、不動産業者と「媒介契約」を結びます。

すでに流れのEの項目で解説しましたが、媒介契約には「一般媒介」、「専任媒介」、「専属専任媒介」の3つがあり、どの契約を結ぶかは売主が自由に選べます。

一般的には「専任媒介」契約を結ぶ人が多いですが、売り出すマンションによっては、他の契約の方が適していることもあります。

詳しくは下記のページで解説しているので、参考にして下さい。

あわせて読みたい記事

査定額の根拠や過去の売却実績を調べてみる

少し専門的なやり方になりますが、より詳しく仲介業者を比較したい場合は、売却査定の根拠を聞いたり、過去の売却実績に目を向けてみましょう。

査定額の出し方は、業者によってそれぞれ異なります。過去の売却実績から算出している業者もあれば、路線価や固定資産税評価額などを参考にしている業者もあります。

査定方法を理解するのは、素人には難しい作業ですが、それをいかに「素人にもわかりやすく説明できるか」が、その営業マンの能力でもあります。

ですので、あえて査定価格の根拠を質問することで、その業者の営業方針や、営業マン個人のレベルを探ってみましょう。

もし納得のいく説明をしてくれない業者であれば、契約するのは見送って、別の業者を探した方がよいかもしれません。

なかなか売れない場合は不動産業者の変更も検討

しっかりと検討して業者を選んだつもりでも、実際に売却活動をはじめてみたらイマイチだった…という話はよく聞きます。

このような場合は、業者の態度が改善されるまで我慢するのではなく、媒介契約を終了して、別の業者へ切り替えた方がよいです。

マンションの売却価格は、時間が経てば経つほど下がってしまうので、ダメな業者と契約していると大きな損につながってしまうからです。

媒介契約は3ヶ月単位で見直せますので、3ヶ月目または6ヶ月目のタイミングで業者を見直しましょう。

不動産業者をチェックする際のポイント

不動産業者の良し悪しを見極める際は、下記の2つを確認しましょう。

  • しっかり宣伝活動をしてくれているか?
  • 物件の囲い込みをしてないか?

ネット社会の現代において、インターネット上に物件情報が少ないの大問題です。

それにも関わらず、昔ながらの営業をしてる不動産業者の中には、「自社のホームページに物件情報を載せておけば問題ない」と考えているところもあります。

これでは話にならないので、大手の不動産情報サイトに自分のマンション情報が掲載されているか、しっかりチェックしましょう。

例えば、「SUUMO」や「HOME’S」 「アットホーム」 「yahoo不動産」 「goo不動産」 「オウチーノ」などのポータルサイトを調べ、最低3つ以上で掲載がなければ、十分な宣伝活動はしていないと判断してよいでしょう。

さらに大きな問題なのが、意図的に物件の囲い込みをしている仲介業者です。これは悪質業者そのものなので、すぐに別の業者に変更することをおすすめします。

物件の囲い込みとは
売主と買主の双方から仲介手数料を取りたいがため、他の不動産業者から問い合わせがあっても、「その物件はすでに先客がいて、今は紹介していません」とウソをつき、他社経由での購入希望者を取りなさない行為。

もし今契約している不動産業者に不信な点がある場合は、知り合いの不動産業者などに相談して、一度問い合わせをしてもらいましょう。

万一そこで断られるようなら、囲い込みをしている悪質な業者ということになります。

不動産業者以外に問題がある場合も

もちろん、マンションが売れない原因が不動産業者以外にある場合もあります。

単純にマンションの状態が悪くて敬遠されていたり、市場相場より売却価格が高すぎるといったケースです。

売値が高すぎる場合は、相場まで値下げすればすぐに買い手が見つかるかもしれませんが、それ以外の理由だと長引いてしまうこともあります。

すでに売却活動をはじめてからある程度の期間が経過している人は、何らかの売れない理由があるはずなので、下記のページを参考に売り方を見直してみて下さい。

あわせて読みたい記事

売却時にかかる仲介手数料や税金、費用について

続いては、マンションが無事に売れた際に必要となる、仲介手数料や税金、費用などについて解説します。

売却時には色々な費用がかかるので、すべてをおぼえる必要はありませんが、大まかに下記の図を理解しておいて下さい。

マンションを売却した際に手元に残るお金

各種手数料について

もっとも大きな出費になるのが手数料関連です。売却時の手数料としては、「仲介手数料」と「繰上返済手数料」などがあります。

仲介手数料は、売却価格の「3%+プラス6万円」に、消費税分まで取られてしまうので、かなり大きな出費となります。

例えばマンションが3,000万円で売れた場合、支払う仲介手数料の額は100万円を超えます。

具体例として、「3,980万円で購入したマンションを、3,000万円で売却した」場合、かかる手数料の内訳は下記となります。

【物件の売買価格】

  • 購入価格:3,980万円(平成17年3月購入)
  • 売却価格:3,000万円(平成29年8月売却)
仲介手数料 1,036,800円
※3,000万円×3%+6万円×消費税(概算)
売買契約書に貼付する印紙代 10,000円
※5,000万円以下の売買時の印紙代
住宅ローン残債務 2,400万円
※3500万借入れ35年固定金利1.20%で試算
住宅ローン繰上一括返済手数料 5,400円
※金融機関や返済方法によって異なる
抵当権抹消費用 15,000円
※住宅ローン返済中であれば、抵当権の抹消が必要
譲渡税(所得税) 0円
※買値より売値が低いため譲渡税は発生しない
手元に残るお金 4,932,800円
※住宅ローンの返済がなければ28,938,200円

各種税金について

次に気になるのはやはり税金だと思います。マンションが3,000万円で売れたとして、一体どれくらい税金を払うことになるのか心配する人も多いでしょう。

しかし、一般的なマンション売却で税金を徴収されることはほとんどありません。なぜなら、マンションを購入した時の金額よりも、売却した時の金額が大きくならない限り、税金は発生しないからです。

このようなケースは、都心の超一等地でもない限り起こらないので、ほとんどの人は心配しなくて大丈夫です。

詳しくはこの後紹介する別のページで解説していますので、もし気になる人がいたら参考にして下さい。

その他にかかる費用について

その他の費用として、抵当権の抹消時の司法書士報酬や、引き渡し前のハウスクリーニング費用などが考えられます。

また、当然マンションが売れたら新居に引っ越すことになるので、その際の引っ越し費用や、新居で使う家具などの新調費用もかかります。

一方で、火災保険料や住宅ローンの保証金など、戻ってくるお金もありますので、忘れずチェックしておきましょう。

下記の2つのページにて、それぞれ「売却の際にかかる費用」と、「売却後の確定申告の流れ」を詳しく解説していますので、気になる方はぜひ参考にして下さい。

特に確定申告に関しては、知らないと損をする可能性が高いので要チェックです。

あわせて読みたい記事

知らないと損するマンションを高く売るためのコツ

ここからはマンションを売却する際に、知らないと損する注意点や、高く売るためのコツなどを解説します。

当サイト管理人は、地元不動産、大手ハウスメーカー、分譲マンション販売会社など、これまであらゆる不動産関連の仕事に関わってきた経験があります。業界人しか知らない裏技なども合わせて紹介するので、ぜひ参考にして下さい。

高値で売却するためには「スピード」が重要!

マンションに限ったことではありませんが、なるべく高値で売りたいと思うのであれば、少しでも早く行動に移すことが大事です。

「そんなこと知っているよ」と思うかもしれませんが、実際には腰が重く、なかなか行動できていない人が多いと感じます。

過去に相場よりも安値で売却してしまった人に話を聞いたことがありますが、ほとんどの人は「時間がなかったから」、「やっと買いたいと言ってくれる人が現れたから」と言っていました。

つまりこれは、「時間に余裕がなかったために、希望額より安値で売ることになってしまった」という見方ができます。

「○月までには売却してしまいたい」
「4ヶ月経ってやっと買いたいと言ってくれる人が現れたから、多少の値引き交渉にも応じてしまった」

という話は、マンション売却の現場では本当によく聞きます。

もっと売却期間に余裕があれば、焦ることなく購入希望者と交渉できるので、過度な値引きには応じなくてもすんだはずです。非常にもったいないですよね。

マンションを高く売るためのコツやテクニックはいくつかありますが、その中でも「早めに行動する」というのは大事なポイントです。ぜひおぼえておいて下さい。

内覧を成功させるためのポイント

購入希望者は、内覧時の印象によってその物件の最終的な評価を決めます。

特に重要なのは下記の3点なので、しっかり理解しておきましょう。

  • 物件に対する印象
  • 立地や生活環境
  • 売主の印象

物件に対する印象

売却するマンションは、とにかく「明るくて広い部屋」に見せることが大事です。

内覧というとまず掃除に目がいきがちですが、住みながら部屋中を完璧に掃除することはできません。多少生活感が漂ってしまうのは当然です。

それよりも、できる限り家具や小物を少なくして、少しでも部屋を広く見せる努力をしてください。特に玄関とリビングが大事です。この2ヶ所で、マンションに対する印象の大部分が決まってしまいます。

また内覧時はカーテンを全開にして、部屋中の電気もつけておきましょう。

「明るい部屋」という印象はとても大事です。場合によっては蛍光灯の色を、黄色系から白系に変えるのもありだと思います。

立地や生活環境

立地や生活環境は、部屋の片付けとは違って売主の努力では改善することができません。そのためほとんどの売主は意識していません。

でも、「実際に住んでみないとわからない魅力(メリット)」というのも必ずあるはずです。

それを事前にまとめておいて、内覧に来た人へアピールすれば、あなたの印象はかなり良くなるはずです。

  • 近くの○○小児科は地元でも評判が先生がいる
  • 管理組合がしっかりしていて、違法駐車などを厳しく取り締まってくれる
  • 近所の○○スーパーは毎週水曜日に半額セールをやっている
  • 駅はまでは少し遠いが、ひとつ先の大通りですぐタクシーがつかまる

など、実際に住んでいる人にしかわからない便利なポイントをアピールしましょう。立地や環境が多少悪くても、プラスの印象を与えることができます。

売主の印象

内見に来た人は、部屋だけではなく「売主がどんな人か」も必ずチェックします。

これはあくまでも一般論ですが、50代や60代くらいの売主の方の中には、20代や30代の若い夫婦が内覧に来た時に、まるで自分たちの息子夫婦や、会社の部下に接するような態度を取る方がいます。

これではマンション自体の印象が良くても、売主の印象が悪いために、売却がうまく進まない可能性があります。

せっかく時間を使って内覧に来てくれたのですから、相手に不快な思いをさせないように、常識とマナーを守った対応を心がけましょう。

マンションを売るのに有利な時期、不利な時期

「何月にマンションを売却するのが一番得か?」、というのは業者がよく受ける質問のひとつです。

一般的なイメージだと、新年度にあたる3月や4月というのが不動産業界の需要期だと思われがちですが、これは賃貸に限った話です。

確かに3月は不動産の売買も多少活発になりますが、賃貸ほど大きな差は出ません。

少し前のデータですが、下記は東日本不動産流通機構が発表した、平成25年度の月別にみた首都圏の中古マンション成約件数です。

1月 2,688件 7月 2,965件
2月 3,311件 8月 2,250件
3月 3,830件 9月 3,123件
4月 3,119件 10月 3,066件
5月 3,076件 11月 3,121件
6月 3,149件 12月 2,900件

このデータを見ると、3月は少し大きい数字になっていますが、その他の月はあまり変わらず、夏休みやお盆がある8月だけ需要が減っている程度です。

よって、「繁忙期は3月、減退期は8月」とさえおぼえておけば、あとの時期はあまり気にしなくても良さそうです。

ただし注意点として、マンションを売却する場合は、交渉開始から契約が成立するまで最低でも1ヶ月程度かかりますので、繁忙期を狙うのなら1月中旬〜2月中旬までには動いておかないと、間に合わない可能性が高いでしょう。

もし物件自体に自信があるのであれば、ライバルが一番少ない8月に、あえて売りに出すというのも良い作戦だと思います。

築年数による売り方の違い

戸建ての住宅に比べて、マンションの場合は築年数が古いと売るのが難しくなることがあります。

都心部であれば、築30年や40年というマンションでも数多く売買されていますが、これが地方になると、築30年以上経ってるマンションの売却は相当厳しいというのが現実です。

築1年〜築3年 新古マンションとして人気が高い
築4年〜築10年 築浅物件として人気が高い
築11年〜築15年 手頃な価格帯で人気が高い
築16年〜築20年 かなりリーズナブルな価格の物件が多い
築21年〜築35年 リフォームやリノベーション物件として人気がある
築36年〜 大規模修繕や建て替え問題が絡んでくるので売れづらい

一般的なマンションの築年数に関するイメージはこのような感じでしょう。

上記の他に、1981年(昭和56年)よりも古いマンションの場合は、「旧耐震基準」の可能性が高いため、敬遠されることが多いです。

個人的な考え方としては、築10年以内の築浅マンションを売却するのであれば、市場相場とよほど離れた販売価格を設定しない限り、買主を見つけるのは難しくないと思います。

この場合は「一般媒介契約」を選び、複数の不動産業者を使って早期売却を狙うという手もありだと思います。

一方で築古のマンションになるほど、売るためには不動産業者の本気度が必要になるので、契約方法は「専任媒介」か「専属専任媒介」を選んだ方がよいでしょう。

それでも売れない場合には、金額は下がってしまいますが不動産業者による「買取」を検討した方が良いでしょう。

築30年を経過すると、運良く購入希望者が見つかった場合でも、リフォーム分の値引きを要求されることも多いです。

また、売却後の瑕疵担保責任が気になってくるはずなので、それが免除される業者買取は、悪い選択肢ではないと思います。

売却前のリフォーム、リノベーションは必要か?

リフォームやリノベーション済みのマンションだと、早く売れる確率が高いです。

しかし、決して売却前のリフォームやリノベーションをおすすめしてるわけではなく、むしろ私個人としては反対の立場です。

なぜなら費用対効果が見合いませんし、売主が考えたリフォームが、買主の希望にマッチしない可能性もあるからです。

例えば3LDKのマンションで壁紙を張り替える場合、だいたい65u〜75uくらいの広さがあるので、1uあたり1,200円と考えても、約40万円程度の費用がかかります。

安い金額ではありませんし、そもそも張り替えた壁紙のデザインが、購入希望者の好みに合わないかもしれません。

それであれば、内覧に来てくれた人に対してこう伝えた方が、売れる確率は上がると思います。

「壁紙は引き渡し前にすべて張り替える予定です。業者に見積りを取ったら約40万円ほどかかるそうです。もし買主さんが自分でデザインなどを選びたければ、希望額から40万円分値引きしますよ。」

壁紙というのは趣味が強くでる部分なので、この方が喜ぶ買主は多いと思います。また買主の中には、単純に「壁紙はそのままでいいから安くして欲しい」と考える人もいるでしょう。

つまり買主目線で見た場合、「リフォームやリノベーションより、その分値引きしてくれた方が嬉しい」ということになります。

壁紙以外のリフォームに関しても、「リフォームにかかった費用 > リフォーム後の値上げ額」となるはずなので、売主から見た場合でも損する可能性の方が高いでしょう。

よって、売却前のリフォームやリノベーションはしない方がお得だと思います。

売却するのと賃貸で貸すのはどちらがいいか?

売却を検討している人の中には、マンションを売らずに「賃貸物件」として貸すのはどうかと考える人もいます。

特に遺産相続でマンションを手にした人や、転勤の辞令によって引っ越さなければならない人などの間に多いようです。

人それぞれ都合があるので、どちらが良いかは断言できませんが、個人的な意見としては、売却してしまう方がよいと思います。

なぜなら賃貸物件を管理するのは、想像以上に大変で手間がかかるからです。

  • 部屋が傷み、不動産価値が低下する
  • 空室リスクが常にある
  • クレーム対応が面倒
  • 管理会社へ毎月管理費を払う必要がある
  • 固定資産税を毎年払わかければならない
  • 修繕などの突発的な出費がある
  • 家賃滞納のリスクがある

もともと賃貸経営の経験がある人ならいいですが、経験のない素人がこれらの対応をするのは本当に大変だと思います。

もしそれでも貸したいというのであれば、売却した時と賃貸にした時の収益をしっかり比較して検討しましょう。

思いのほか、手元に残る賃貸収入(家賃収入)というのは少なくなるのがわかると思います。

売却と賃貸の比較についてさらに詳しく知りたい人は、下記のページで特集しているので、ぜひ参考にして下さい。

あわせて読みたい記事

マンション売却時に注意したいこと

ここまででマンション売却の流れや、高く売るためのコツなどを解説してきましたが、他にも注意が必要な点がいくつかあります。

特に注意して欲しい点を4つ解説するので、ぜひおぼえておいて下さい。

  • 自分名義ではない物件を売る場合の注意点
  • 瑕疵担保責任について
  • 債務不履行にならないよう注意しよう
  • 事故物件を売る場合の注意点

自分名義ではない物件を売る場合の注意点

自分名義でないマンションを売却するというのは珍しいケースですが、まったく無いわけではありません。考えられるケースとして一番多いのは、夫名義のマンションを妻が売却するというケースです。

その他にも、マンションを所有している親が高齢で認知症になってしまったケースなどがあります。

どのような理由にせよ、名義人本人の同意がなければ売却することはできませんので、委任状などを用意する必要があります。

共有名義の場合

夫50%、妻50%の共有名義のマンションの場合、妻が勝手に売却できるのは自分の持分となっている50%の権利のみです。ですが現実問題として、権利50%だけのマンションを買ってくれる人はいません。

夫名義のマンションを妻や子が売却するには、夫本人の同意が必ず必要になります。そのためには、妻を代理人にするという委任状と、夫の印鑑証明が必要です。

これは友人名義のマンションでも同じです。友人から相談を受け、マンション売却を託された場合は、名義人本人の委任状と印鑑証明を用意しましょう。

親が認知症などで入院している場合

親が認知症などの重度の病気にかかり、自分では売却できないというケースもあります。

この場合、親の意識がはっきりしていれば委任状と印鑑証明で対応できますが、病気によって意識が鮮明ではなく、委任の意思確認ができない場合は、委任状での対応はできません。

この場合は「成年後見人」という制度があるので、そちらで対応することになります。

裁判所も介入してくることになるので、委任状のように手軽に代理人になれるわけではありませんし、成年後見人は裁判所が選任するので、必ずしも望む人が後見人になれるとも限りません。

成年後見人制度を利用しての売却となれば、専門的な知識も必要となるので、不動産業者だけに相談するのではなく、専門家の弁護士や司法書士などに相談することをおすすめします。

瑕疵担保責任について

不動産の売却で避けては通れないのが、売主の責任義務でもある「瑕疵担保責任」の問題です。

瑕疵担保責任というのは、自分が売却した不動産に対して、一定の期間内は責任を負いますという制度のことです。電化製品や自動車を買ったときの1年保証のようなものだと思ってください。

不動産の場合は1年ではなく、一般的に1ヶ月〜3ヶ月程度の期間を設定し、契約書内にも記載することになります。

保証の対象となるのは「目にみえない物件の不具合」です。マンションで多いのは給排水設備などのトラブルで、これらは外から見てもトラブルには気づけないことが多いです。

もし期間内に目に見えない物件の不具合が発生した場合、今住んでいるのは買主であっても、修繕にかかる費用については売主側が負担する義務があります。

運悪く大きなトラブルが発生してしまうと、修繕費用として十万円単位の出費がかかることもあるので注意しましょう。

ちなみに瑕疵担保責任の期間については、特に法律的な定めはありません。よって売主と買主が合意しているのであれば、必ずしも瑕疵担保責任をつける必要はなく、免除することもできます。

ひとつアドバイスをすると、築古マンションを売るようなケースでは、

「築35年のマンションなので、どこかしら不具合はあると思います。それを含めてこの価格で販売していますので、原則現状渡しとして、瑕疵担保責任は物件引き渡し後1週間とさせてください」

などと提案してみるのはありです。

買主がそれに合意すれば、瑕疵担保責任は1週間ということになるので、売主のリスクは大きく減らせます。

瑕疵担保責任の他に、「危険負担」という制度もありますので、気になる人は下記のページをチェックしてみて下さい。

あわせて読みたい記事

債務不履行にならないよう注意しよう

最近は不動産売買における「債務不履行」が増加していると言われています。

債務不履行は、自分が被害者となる可能性もあれば、逆に相手に被害を与える加害者になってしまう可能性もあるので十分注意しましょう。

マンション売却における債務不履行で多いのは、契約書に記載してある期日までに物件の引き渡しができなかったというケースです。

売主側としては、以下の2点に注意しましょう。

  • 必ず期日までに物件の引き渡しをする
  • 契約書に記載している状態で物件を引き渡す

もし約束の期日までに物件の引き渡しができなければ、買主は住む家がなくホテルなどに宿泊することになります。

当然、このホテル代は損害賠償として請求されますし、それ以外にも精神的慰謝料を請求される場合もあります。

万が一期日までに物件の引き渡しが無理だと判明した場合は、すみやかに仲介業者を通じ、買主の了承を得てください。そうすれば賠償金や慰謝料を回避できる可能性があります。

リフォーム工事の遅延などに注意!

よくある例としては、「壁紙やフローリングの張り替えを業者に依頼していたが、その業者の工期が遅れ、約束の期日までに引き渡しができなかった」というケースです。

売主としては、「引き渡しが遅れたのは業者のせい」だと思うかもしれませんが、これは間違いです。たとえ業者の工事遅れが原因だったとしても、マンションの売買契約には関係がありません。

このケースでは下記のような解釈となります。

  • マンションの売買契約
    …売主と買主の問題なので、引き渡しが遅れたら買主は売主に対して損害金を請求できる
  • マンションのリフォーム工事契約
    …売主とリフォーム業者の問題なので、工期遅れが生じたら売主はリフォーム業者に債務不履行で損害金を請求できる

つまりマンションの売主としては、買主から損害金を請求されても文句は言えないということになります。

この場合、リフォーム業者に損害金分を負担してもらうよう交渉しなければならないので、くれぐれも遅れないように釘を刺しておきましょう。

事故物件を売る場合の注意点

何らかの理由で事故物件となってしまったマンションは、相場価格よりも安値でしか売れない可能性が高いです。理由にもよりますが、平均すると市場相場の5割〜7割くらいが目安です。

特に売れづらいのが、殺人事件の現場となった事故物件です。孤独死や自殺、火災なども厳しいですが、やはり殺人事件が起こった物件というのは特別売れにくいです。

市場価格の半値まで下げても売れないケースが多いので、このような場合は業者買取を検討した方が良いでしょう。

ただし、事故内容によっては業者買取でも厳しい場合があります。この場合は最終手段として、「事故物件専門の買取業者」に相談に行くいしかないかもしれません。

過去に管理人が仲介した例では、どうにか買取してもらえることになったものの、市場価格の3〜4割程度しかつかなかったというケースもあります。

売主としては非常に苦しい判断となりますが、売れない状態が長期化してしまうとマズイので、ダメ元で売却活動をしつつ、早めに業者買取の査定を取っておきましょう。

それでも見込みが薄い場合は、やむを得ず専門業者へ依頼することとなります。

おすすめの一括査定サイトはどこか?

というわけでマンション売却に関するコツや注意点を解説しました。かなり長くなってしまいましたが、このページに書かれていることを抑えておけば、最低限必要な知識は身についていると思います。

日本のマンション市場を取り巻く状況は、この先どんどん変わっていくと思うので、このページもその時々に合わせて随時更新していきたいと思います。

最後に、マンションの査定を取るに当たって、おすすめの一括査定サイトをまとめておきます。

無料で使える一括査定サイトはたくさんありますが、その中でもサービスが優れていて、特徴があるサイトを紹介するので、ぜひ上手に活用して売却活動を成功させて下さい。

マンション.navi

まずおすすめするのは「マンション.navi」です。その名の通り、マンションの仲介に特化しているサイトで、業界内では老舗のサービスとして有名です。

運営歴が長いので、住友不動産販売、野村の仲介+、ピタットハウス、三井のリハウス、みずほ不動産販売など、大手の不動産業者と提携しているのはもちろんのこと、地元密着型の小さいな不動産業者にも強いのが特徴です。

戸建て、マンション、土地などをまとめて扱う大手サイトと比較すると、マンション.naviの方がより専門的なサービスになっているので、マンションを売るなら絶対外せないサイトだと思います。

またマンション.naviの場合、「売却」だけではなく、業者による「買取」の査定金額や、一時的に「賃貸」として貸したい場合の相談などもできます。

そのため、訳あり物件の売却や、マンションを貸すのか売るのかで悩んだ場合には非常に役に立ちます。

一括査定サイトを使う際の第一候補としては、マンション.naviがおすすめです。

公式サイトはこちら

ソニー不動産

続いて紹介する「ソニー不動産」は、一括査定サイトではありません。ただし、売主にとってものすごく有利な特徴があるので2番手で紹介します。

名前の通り、ソニーグループが運営する不動産サイトですが、ここは「同一物件では片側だけしか仲介しない」という独自のルールがあります。

これは、両手仲介や囲い込みといった、売主が損をする取引が発生しないということなので、他のサイトに比べて非常にメリットが大きいです。

ただその分欠点もあって、今のところ東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の地域でしか利用できません。

もし運良く対象地域に住んでいる人は、ソニー不動産を第一候補として相談してみましょう。

公式サイトはこちら

HOME4U

「HOME4U」は、NTTデータが運営する国内最大級の不動産情報サイトです。不動産の一括査定サイトとしては最大手の一つで、今までの利用者数は約550万人以上と、豊富な実績を持っています。

東急リバブル、野村の仲介+、三菱UFJ不動産販売、三井住友トラスト不動産、阪急不動産、みずほ不動産販売、Century21など、大手の不動産業者はほとんどカバーしているので、マンションを売却したいと考えている人は抑えておくと便利です。

全国900社の業者の中から、最大6社にまとめて査定依頼ができるので、とにかくたくさんの業者を比較して検討したいという人に適しています。

運営元もNTTデータという大企業なので、信頼性が高く安心して使えるサイトです。

公式サイトはこちら

すまいValue

「すまいValue」は、大手6社のみに厳選して査定を依頼できる、一括査定サービスの中でも特殊なサイトです。たくさんの業者と対応するのが面倒という人におすすめです。

提携しているのはすべて大手の不動産業者で、東急リバブルや三井のリハウス、三菱地所ハウスネット、野村の仲介プラス、小田急不動産、住友不動産販売の6社です。

安心感のある大手企業がよいという人や、もともと大手が強い都心部に物件がある人に適したサービスです。

公式サイトはこちら

スマイスター

スマイスターは、不動産の一括査定サイトの中でも運営歴が長く、利用者は2016年12月の時点で約350万人を超えており、査定サイトとしても知名度の高いサイトです。

運営会社は、不動産関連のWEBメディアを運営している株式会社シースタイル。長く培ってきた不動産の知識とネットワークを活かし、不動産の一括査定だけではなく、土地活用のサービスなども提供しています。

マンションの他にも一戸建て、店舗、工場など、幅広く対応してくれますので、他の査定サイトでいい返事をもらえなかった場合は、利用してみるといいかもしれません。

公式サイトはこちら


この他にも色々と一括査定サイトはありますが、信頼性が高く、安心して使えるのは今紹介したサイトだと思います。

初めて使う人は、まずどれか一つを使って、自分のマンションの大まかな相場を確認してみましょう。

また、売却までの期限に余裕がない人は、すべてのサイトを使って、とにかくたくさんの業者にあたってみましょう。

応対の手間はかかりますが、できるだけたくさんの業者に問い合わせをする方が、売れる確率は上がります。

売却活動をはじめてから無事に引き渡しが完了するまでは、長い時間がかかることもありますが、正しい戦略があれば必ず売却できるはずです。

少しでも高く、少しでも早く売れるように、計画的に売却を進めていきましょう。

高く売りたい人必見!仲介業者選びの2大ポイント

賃貸で一時的に貸すのは損か得か?

不動産業者による「買取」は損か得か?

あなたの売却理由に合わせた達人のアドバイスをチェック!

  • 住み替えのために売りたい
  • 資産整理のために売りたい
  • 住宅ローンが支払えないから売りたい
  • 引っ越し、転勤のために売りたい
  • 離婚のために売りたい
  • 相続したが不要なので売りたい

暮らしの達人グループサイト

  • 家売却の達人
  • 注文住宅の達人
  • 引っ越し業者選びの達人
  • 部屋探しの達人
  • 住宅ローン
  • 住宅リフォームの達人
ページトップ