賃貸経営における専任媒介と一般媒介契約の違い

このサイトでは「マンションの売却」をテーマにしていますが、売却ではなく、アパートやマンション経営をする人にとっても、「専任媒介」や「一般媒介」といった単語は耳にすると思います。

完全に不動産の業界用語なので、一般の方はほとんど意味を知らず、インターネットで調べようとした人も多いのではないでしょうか?

しかし、いざ調べてみてもあまりはっきりとした説明が書かれていない事が多いです。今回はこの理由について解説してみたいと思います。

※マンションの売却活動における媒介契約は非常に重要です。詳しくは「一般媒介と専任媒介の違いは?不動産の仲介契約の有利・不利」のページで解説しているのでご覧ください。

賃貸においては口約束程度の意味しかない

不動産の売買契約に関しては説明しているサイトが多いのに、なぜ賃貸になるとほとんどないのか?

答えは簡単です。賃貸の場合でも、一応形式上は「一般媒介契約」と「専任媒介契約」があるのですが、実際には明確なルールとして定められてないからです。

形式としてはあるものの、多くの不動産業者は、家主と書面で明確な媒介契約を交わしておらず、そのほとんどが「口約束」程度の契約しか交わしていません。

実際に管理人が過去に働いていた不動産業者でも、やはり賃貸に関しては家主と正式な書面での契約は結ばず、暗黙の了解的なものとして、以下のような会話をしていました。

業者「ウチの会社に○○アパートの管理を任せてくれませんか?」

家主「管理費は月どれくらいでいいの?」

業者「家賃の3%でどうでしょうか?」

家主「わかった!じゃあそれでお願いしようかな」

業者「ありがとうございます」

ほとんどの場合、これで管理契約と専任媒介契約が成立したという解釈をします。(※ただし管理委託契約はきちんと書面で交わします)

つまり賃貸の場合、管理委託契約書が実質的な専任媒介契約という解釈なのです。

もう少し詳しく書くと、賃貸における媒介契約は以下のような解釈になります。

  • 賃貸の媒介契約の内容等は当事者同士の自由意思によって決めることができる(有効期限や他社への依頼など)
  • 賃貸における媒介契約は口頭(口約束)であっても契約が成立している
  • 賃貸の媒介契約では一般媒介では書面などは作成せず、専任や代理などは書面で契約書を交わすケースがある
  • 売買のように業務内容の報告義務やレインズへの登録義務は発生しない
  • 売買における媒介契約と賃貸における媒介契約は必ずしも同じ内容ではない

このように、当事者同士で契約内容が変更できてしまうので、あまり形式にこだわる意味がないとも言えます。

ただ1つ出来ないことは、家主側が業者側に支払う「報酬の上限を変更する」ことくらいだと思ってください。

※本来は入居者と賃貸借契約が成立した時点で、入居者が家賃の0.5ヶ月、家主が家賃の0.5ヶ月を仲介手数料として支払いますが、今は入居者が家主分の報酬まで支払うのが一般的になっています。

賃貸における媒介契約はどうするのが良いのか?

上記の内容を踏まえて、賃貸物件の媒介契約方法に関してですが、単純に2つの考え方があります。

1つ目。複数の不動産業者に入居者募集をお願いしたのであれば、特にに契約書などは交わさず、信頼できる不動産業者にそれぞれ入居者募集のお願いをする。

2つ目。複数の業者と契約業務を交わしたくない、できれば窓口は1本化しておきたいと思うのであれば、信頼できる不動産会社と専任媒介契約を結び、契約内容に関しては当時者同士で話しあって決め、それを書面に残しておく。

この2つに大きく別れるでしょう。

ただし、たとえ専任媒介契約を締結したからといって、必ずしもその不動産業者に物件の管理まで委託する必要はありません。

自分で管理してもいいですし、管理専門の業者に依頼するという方法もありますので、それらまで含めて話しあっておくのがベターです。

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