住んだまま買取サービスは得か損か?サービス内容と注意点

住んだまま買取サービスは得か損か?サービス内容と注意点

ここ1~2年くらいで、「住んだまま買取」という言葉をみかける機会が増えました。住んだままで買取してくれるというのは、いったいどういう意味なのでしょうか。

「業者買取」や「買取保証」とは違うのかなど、色々な疑問がでてきたので、当サイトでも「住んだまま買取」について、詳しく調査しました。

その結果、「住んだまま買取」というサービスには、大きく2つのタイプがあることがわかりました。この2つは言葉こそ同じ「住んだまま買取サービス」なのですが、内容はまったくの別物なので注意しましょう。

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住んだまま買取サービスとは

住んだまま買取サービスには、内容が異なる2つの形態があることがわかりました。

  • 新築分譲マンション購入に伴う「住んだまま買取サービス」
  • 自宅を売却した後も住み続けられる「住んだまま買取サービス」

どちらも同じ「住んだまま買取サービス」という名称なのですが、意味合いが大きく異なります。

「売却後に賃貸契約して住み続ける」というのは、これまでもあった買戻しサービスの名称を変更したものですので、今回は1番の「新築分譲マンション購入に伴う住んだまま買取サービス」について、詳しく見ていきたいと思います。

サービスの仕組み

新築分譲マンション購入に伴う「住んだまま買取サービス」というのは、その名の通り、新築分譲マンションを購入することになった人が受けることができるサービスです。

簡単に言ってしまえば、今住んでいるマンションや戸建て住宅を、新築分譲マンションの販売業者が買い取ってくれるというサービスです。

本来新築分譲マンションを購入したとき、今住んでいるマンションや自宅は個人で売却しなければなりません。しかしそうなると必ず売れるという保証はありませんよね。

ですが、マンション販売業者が買い取りしてくれるとなれば、売れ残る心配はなく、確実に現金化することができます。そしてこのサービスの良いところは、新築分譲マンションの引き渡し実行日まで、買取り実行(物件の引き渡し)を待ってくれることです。

引越しの費用や仮住まい費用を節約できる

住んだまま買取サービスを利用することで、売却の不安から解消されるだけでなく、引越しを1回軽減できるメリットもあります。

本来なら、今住んでいるマンションや家が売れた時点で、新築マンションが完成するまでは、賃貸アパートなどに一時的に引越しをしなければなりません。

そうなると賃貸アパートを借りる初期費用もかかりますし、引越しの回数も余分に1回多くなってしまいます。

しかし、新築マンション業者が買取をしてくれるのであれば、現在の住まいの引渡しは新築マンションへと引越しをすませた後でOKなので、仮住まいと引越し費用を1回分節約できます。

新築マンションが完成するまでの期間を1年とするなら、家賃8万円、引越し費用1回20万円となるので、以下の費用(概算)を節約できることになります。

  • 家賃8万円×12ヵ月
  • 敷金2ヶ月
  • 礼金1ヶ月
  • 仲介手数料1ヶ月分
  • 火災保険や鍵交換などの諸費用
  • 引越し費用

【合計:約153万円】

これだけの費用を節約することができれば、新居となる分譲マンションのシステムキッチンをグレードアップしたり、バスルームを広くするオプション料金を払っても、十分にお釣りがきてしまいます。

さらに節約できるだけでなく、通常の不動産売買とは違いますので、仲介手数料を払う必要もないですし、煩わしい瑕疵担保責任義務も発生しません。となれば、仮に現在の住まいが2,500万円で売れたとして、仲介手数料分の約875,000円も得したことになります。

メリット

住んだまま買取サービスのメリットには以下のようなメリットがあります。

  • 引越し費用や仮住まい費用が節約できる
  • 売買時の仲介手数料がかからない
  • 買い手を探す手間が掛からない
  • 近所の人に売却することがバレない
  • 瑕疵担保責任を負う必要がない

引越し費用や仮住まい費用が節約できる

上記で説明した通り、仮住まい費用や引越し費用を節約することができます。これにより数百万円単位で出費を抑えることができるのは、かなり大きなメリットになるのではないでしょうか。

売買時の仲介手数料がかからない

住んだまま買取サービスの場合、買取をしてくれるのはマンション販売業者なので、一般の不動産売買のように仲介をしてもらう訳ではありません。

よって仲介手数料が発生することはありませんので、「買取価格×3%+6万円+(消費税)」という仲介手数料の金額分、得することになります。

買い手を探す手間が掛からない

買主を探す手間が掛からないのはもちろんですが、それ以上に嬉しいのが、購入希望者が何組も内見に来ることがないことです。

内見のたびに家の中を見せるのは想像している以上にストレスになりますし、家の掃除や片付けをして、内見者を迎える準備をしなければならない手間を省くことができます。

近所の人に売却することがバレない

通常の不動産売却だと新聞折り込みチラシに載せてもらったり、近隣に広告チラシを投函することもあるので、近隣の人にマンションや戸建て住宅を売りに出していることがバレてしまいます。

しかし住んだまま買取サービスであれば、買主がすでに決まっているため宣伝広告をしないので、ご近所さんに売りに出していることを知られることもありません。

瑕疵担保責任を負う必要がない

住んだまま買取サービスだと売却相手が業者になるので、個人間の不動産売買のように売主が瑕疵担保責任を負う義務が発生しません。これは思っている以上に大きなメリットです。

瑕疵担保責任があると、売買契約後や物件の引き渡し後でも、しばらくはドキドキしながら暮らさなければなりません。万が一に何らかの瑕疵が発生したら、その賠償や保証だけでもすごい金額を負担しなければならない可能性もあります。

この責任から解放されるだけでも、住んだまま買取サービスを利用する価値は大いにあると思います。

デメリット

住んだまま買取サービスのデメリットは1つだけです。

  • 買取価格が通常売買よりも安価になる

メリットは多数あるのですが、デメリットとなる部分はこの売却価格の問題くらいしか思いつきませんでした。

業者買取や買取保証を利用しても、市場売買相場の6割~7割程度でしか買取してもらえないので、住んだまま買取サービスも同じくらいの買取価格になる可能性が高いです。

もちろん自社の分譲マンションを購入してもらうのですから、車の下取りと同じで、買取価格にも多少色をつけてはもらえると思いますが、それが実際どれくらいの買取価格になるのかは査定をしてもらわないとわかりません。

あらかじめ買取価格の最低ラインを決めておくのもいいかもしれません。万が一その価格よりも下だった場合は、業者買取や買取保証を利用するほうが得をする可能性があります。

ですので、まずは自分たちが今住んでいるマンションや戸建て住宅が、どれくらいの売却査定価格になるのかを知ってから、住んだまま買取サービスを利用するか判断することをおすすめします。

売却査定を知ってなければ比較しようがない

仮に住んだまま買取サービスを利用するとして、そのマンション販売業者から、「今のマンションを2,000万円で買取します」と言われたとします。

ですが、この2,000万円という買取価格が高いのか安いのかわからないと思います。そこで比較材料として、普通に市場で売買するときの売却査定を取っておくことをおすすめします。

売却査定をしてもらって、その査定結果が2,500万円だったとすると、住んだまま買取サービスを利用した場合は、普通に市場売買するよりも、500万円ほど安い買取価格だということがわかります。

冒頭にも話をしましたが、この住んだまま買取サービスを利用することで、引越し費用やら仮住まい費用などで、約200万円ほど得をする計算でした。そうなると実質市場売買よりも、300万円ほど損をしている計算です。

この300万円で色々な煩わしさから解放されるのであれば、「それで十分に相殺できている」と考えるか、「いやいや300万円も損をするのであれば、住んだまま買取サービスは利用せず、普通に市場売買で売却した方がマシ」と思うかは、人それぞれです。

このようにあらかじめ相場を把握しておくことで、仲介で売却した場合の査定と比較しながら、住んだまま買取サービスを利用するか検討できるので、まずは売却査定を知っておくということが大事になります。

サービスを行っている業者

「住んだまま買取」でネット検索すると、以下の3社がヒットしました。

  • 小田急不動産
  • 相鉄不動産
  • 株式会社 デイ・リバー

この中の「株式会社デイ・リバー」というのは、冒頭でも話した通り、自宅を売却し、その後は賃貸契約をして住み続ける「住んだまま買取サービス」を実施している企業です。

ですので、今回紹介した新築分譲マンションの住み替えとして、「住んだまま買取サービス」を実施しているのは、現時点で「相鉄不動産」と「小田急不動産」ということになります。

実はこの2社、同じ住んだまま買取サービスなのですが、その内容が全然違うことがわかりました。ここからは、その違いについて詳しく解説していきます。

小田急不動産の「住んだまま買取」

小田急不動産と三菱地所レジデンスでは、2018年販売予定のタワーマンションを購入予定の人に対し、今回解説した「住んだまま買取サービス」を実施しています。

例えマンションの完成が2年後になったとしても、そのとき決めた買取査定価格でそのまま買取してくれる保証つきなので、利用者も資金計画が立てやすくなります。

また一定期間は、通常の市場売買での売却も認めてくれるので、提示された買取価格よりも高値で売却できる可能性があります。

参考:小田急不動産「LEAFIA」

相鉄不動産の「住んだまま買取」

住んだまま買取サービスは得か損か?サービス内容と注意点

相鉄不動産では、特定の新築分譲マンションを購入して頂けるお客様を対象に「住んだまま買取」のサービスを提供しています。

ただ2017年12月現在、相鉄不動産のホームページをみても、住んだまま買取サービスの対象となる新築マンションの販売は見つけることができませんでした。

それと、相鉄不動産の「住んだまま買取」は、今回この記事で紹介したシステムとは多少違っていました。何が違っているのかというと、新築マンションが完成して引っ越すまでは、相鉄不動産と賃貸借契約を交わし、家賃を支払うことになっている点です。

そうなると、当サイトで紹介してきたメリット部分が大きく違ってきます。どのみち賃貸として家賃を払うのであれば、引越し費用が得をするくらいで、今回紹介したような大きなメリットとは言えないと思います。

参考:株式会社相鉄リナプス

まとめ

今回紹介した「住んだまま買取サービス」ですが、よく調べてみると同じ名称でも内容が異なることがわかりました。

これは編集長の個人的な意見ですが、住んだまま買取サービスとしては、小田急不動産や三菱地所レジデンスが実施しているシステムに大きな魅力を感じました。

もしこの住んだまま買取サービスを利用するのであれば、必ず利用前に通常の売却査定を把握しておく必要があります。

そして買取価格として提示された金額と、通常の売却査定を比較しながら、どれくらいのメリットがあるのかを検討して、住んだまま買取サービスを利用するか判断しましょう。

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