住宅ローンのオーバーローンは違法?なぜバレるのか?

住宅ローンのオーバーローンは違法?なぜバレるのか?

住宅ローンを組むとき、建物価格以上のオーバーローンを勧めてくる不動産会社がありますが、これは明らかな違法行為です。

不動産会社がローンの審査用に偽の見積書を作成するのですが、金融機関も厳しいチェックを行っているためバレてしまいます。

もし火災保険料や仲介手数料などのお金で困っている人は、諸費用分オーバーローンできる商品もあるのでそちらを利用することをおすすめします。

オーバーローンとは

オーバーローンとは住宅購入費以上のお金を住宅ローンとして借りる行為のことをいいます。

3,000万円の新築住宅を建てるときに家具や家電を新調するための費用200万円もプラスして合計3,200万円ローンを借りる行為はオーバーローンになります。

他にもまったく住宅購入とは関係がない車などローンを住宅ローンに組み込む行為もオーバーローンに分類されます。

オーバーローンは銀行を欺く行為なので、厳密にいうと詐欺行為にあたります。

オーバーローンの手口

ではどうすればオーバーローンで、銀行から融資を受けることができるのでしょうか。これにはハウスメーカーや工務店など、家を建てる側の協力が必要となってきます。

実はオーバーローンの多くはハウスメーカーや工務店などの不動産会社が勧めてくるケースが大半で、施主が自分から依頼するケースはほとんどありません。

ハウスメーカーや工務店が本来の工事費見積もりとは別に、銀行へ提出する用の偽の見積書をつくります。

施主は融資を受ける銀行に偽の見積書を提出することで、本来の建築費以上の融資を受けることができるという仕組みです。

明らかに銀行を騙す行為であり、オーバーローンは完全にダメだということが理解頂けると思います。

なぜ不動産会社が勧めてくるのか?

禁止されている行為なのになぜオーバーローンを勧めるハウスメーカーや不動産会社があるのでしょうか?

理由は簡単でとにかく契約が欲しいからです。特に多いのが中小の業者で、大手ではやらないオーバーローンができる点を宣伝文句にしていることもあります。

ではオーバーローンは施主にとってどんなメリットがあるのでしょうか。主に3つのメリットが考えられます。

  1. 低金利でお金を借りることができる
  2. 月々のローン返済額をトータル的に減らすことができる
  3. 自己資金がなくてもマイホームが買える

例えば車のローンが200万円あったとしましょう。

ディーラーのローンを利用していると金利は5~7%ほどなので、200万円を住宅ローンに組み込んでしまえば金利は1%ほどになります。

金利を減らせる以外にも車のローンを住宅ローンに含めることによって返済期間を30年や35年に伸ばすことができるため、月々の返済額を減らすこともできます。

また自己資金が無い人もオーバーローンが組めれば、マイホームを購入することができます。

このようなメリットがあると説明すると住宅購入希望者の購買意欲が高るため、結果的にハウスメーカーや工務店などの業者側が得をするというわけです。

別の意味で「オーバーローン」を使う場合も

上記でオーバーローンについて説明しましたが、実はまったく別の意味でもオーバーローンという言葉が使われることがあります。

それは住宅を売却する場合、売却価格よりも残っている住宅ローンが上回っているケースのことをいいます。

例えば住宅ローンが2,500万円残っているのに、売却価格が2,000万円だと500万円分のローンが売却価格よりも上回ってしまい、このような状態になってしまうと物件は売却することすらできません。

このようなケースもオーバーローンという言い方をします。売却時のオーバーローンが問題なら少しでも住宅を高く売ることが大事になってきます。

マイホームを高く売るコツについては、「マンション売却のおすすめはどこ?高く売るコツとは」のページで解説していますので参考にしてください。

オーバーローンの違法性について

オーバーローンは法律で禁止されている行為だと最初にいいましたが、それは銀行に内緒にした場合で銀行が許可すれば違法にはなりません。

どのような場合のときに許可するのかというと、銀行によって審査基準が異なっており、また物件によって審査結果も違うため、一概にこのような場合に許可されるということはできません。

ただし、建物価格だけでなく諸費用までまとめて借り入れできる住宅ローン商品もあります。諸費用分を何とかしたい人は「オーバーローンができる住宅ローン商品」を参考にしてみてください。

オーバーローンが発覚するとどうなる?

では、もし銀行に内緒でオーバーローンをした場合、バレてしまうとどうなってしまうのでしょうか。

最悪の場合、住宅ローンの一括返済を要求されることになります。

もし返済に応じることができなければ、家を差し押さえられ競売にかけられたり、詐欺罪で訴えられることも覚悟しておかなければなりません。

家を買う費用だと言って借りたにも関わらず他の費用も含まれていたのですから、金融機関を欺いてお金を騙し取ったと見られても仕方ありません。

このように、人生を左右するリスクがオーバーローンにはあることを覚えておきましょう。

なぜオーバーローンがバレるのか?

では、どのようにしてオーバーローンはバレてしまうのでしょうか。多くは金融機関での書類の確認によってバレます。

金融機関では不動産売買契約書や工事請負契約書の確認をするため、ローン申し込み金額と住宅購入金額の違いがわかるのです。

そのため、融資金額と物件の金額が明らかに違えば違法なオーバーローンを疑われてしまいます。

他にも金融庁が行う金融検査によってバレる可能性があったり、第三者からの密告なんてことも決して珍しくありません。

例えば知人がマイホームを建てることになったとき、「私たちは工務店に融通してもらって見積もり金額を増やしてもらったわよ」など、言わなくてもいいことを言ってしまいがちです。

オーバーローンができる住宅ローン商品

車のローンや消費者金融の借金まで住宅ローンに含めるのは無理ですが、住宅購入に関連する諸経費なら住宅ローンに含めて借りることができる商品があります。

そこで、オーバーローンができる住宅ローン商品を下記にまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。

今回紹介している金融機関においては「火災保険、登記費用、不動産仲介手数料」の3つは全ての銀行で借り入れすることができます。

その他にも各金融機関によって、以下のような費用についても融資を受けることができます。

銀行名 借り入れ可能な諸経費
イオン銀行 水道加入負担金
楽天銀行 水道加入負担金、融資事務手数料など
みずほ銀行 水道加入負担金、引越し費用、リフォーム費用など
じぶん銀行 司法書士費用、地震保険料、引越し費用など

※上記は執筆時点の情報です。詳細は各社にてご確認ください。

投資用マンションならオーバーローンを使えるのか?

不動産投資で分譲マンションを購入する際に住宅ローンを利用できると思っている人が多いようですが、自分が居住しない不動産に住宅ローンを使うことはできません。

投資用のマンションやアパートを購入するのであればアパートローンやプロパーローンなど、俗にいう事業ローンを利用することになります。

このブロックでは事業ローンを使い投資用マンションを購入する際、オーバーローンできるのかについて解説していきたいと思います。

事業ローンと住宅ローンの違い

この2つを混同している人も多いので、わかりやすいように比較表をつくってみました。

事業ローン 住宅ローン
目的 収益物件の購入 自宅の購入費
金利 高い 低い
返済期間 短い 長い
返済の原資 家賃収入 給与
保証人 必要 保証会社
その他 法人名義でも可 法人名義は不可

このように住宅ローンと事業ローンはまったく別のものになります。一般的には住宅ローンよりも、事業ローンのほうが融資審査は厳しいと言われています。

事業ローンならオーバーローンできるのか?

投資用マンションを購入するにしても、物件価格とは別に登記費用や仲介手数料などの諸費用が掛かります。

仮に投資用マンションの物件価格が2,500万円だった場合、諸費用はおおよそ10%ほどかかると言われているため、トータルで2,700~2,800万円の総費用となります。

このとき物件価格の2,500万円以上の融資を受けることをオーバーローンというのは、ここまでに理解頂けていると思います。

実は事業ローンの場合、住宅ローンよりもオーバーローンを銀行が認めてくれやすい傾向にあります。

理由の1つが、融資審査の対象に違いがあるからです。

住宅ローンは個人の年収や勤務先などの属性、物件の担保価値を総合的に判断して融資額が決定します。

それに比べ事業ローンは、個人の年収や勤務先などの属性、物件の担保価値は同じなのですが、もう1つ事業性が加えられます。

  • 住宅ローン:個人の属性+物件の価値
  • 事業ローン:個人の属性+物件の価値+事業性

つまり、利回りが期待できる物件や不動産オーナーとしての実績なども融資審査や融資額に関係してくるのです。

結果的に融資する価値が大きいと認められれば、銀行は物件価格以上のオーバーローンでも対応してくれる可能性が高いことが予想できます。

オーバーローンに関するよくある質問

ここからはオーバーローンに関するよくある質問について、今まで解説仕切れていない内容を中心に解説していきます。

オーバーローンとフルローンはどう違う?

オーバーローンとはこれまで解説してきたように、住宅の購入とは関係ない車のローンや家具代などの諸経費をプラスして借りる行為のことをいいます。

一方フルローンとは諸経費を含まない物件の購入金額を全額借りる行為のことをいいます。

わかりやすく例を出すと4,000万円の住宅を購入した場合、金融機関から4,200万円を借りる行為がオーバーローンで、住宅代のみの4,000万円を借りる行為がフルローンです。

ちょっと昔までは住宅価格の7~8割の融資しか受けることができず、自己資金として2割ほど用意する必要がありました。

しかし、今は全額融資を受けることができる住宅ローンが登場したため、そのようなローンのことをフルローンと言うようになりました。

借金返済にオーバーローンが有効って本当?

結論から先に言うと、借金返済にオーバーローンが有効という話は本当ではありません。

確かにオーバーローンをすると金利が安くなり返済期間も伸びるので、返済総額や月々返済額は下がりますが大きなリスクが伴います。

もしオーバーローンがバレると住宅ローン全額の一括返済を求められることになったり、最悪な場合捕まることになります。

このことから借金返済はオーバーローンを利用せずに地道に返済をしていくことをおすすめします。

オーバーローンがバレて捕まった人はいるの?

オーバーローンがバレて捕まった人がいるかどうか気になる方も多いと思いますが、実際に捕まった人はいます。

国が全額出資する住宅金融支援機構の長期固定金利型住宅ローン「フラット35」を利用し、1,200万円ほどオーバーローンをした住宅購入者と不動産販売員が逮捕された事件がありました。

オーバーローンは本来の金額に対して多く見積もった金額の見積もり書をつくるわけですから、書類を偽造するという行為をしなければいけません。

その行為が詐欺罪にあたる場合があるのです。このようにオーバーローンには逮捕のリスクもあるということをしっかりと頭の片隅においておきましょう。

まとめ

オーバーローンは銀行が許可しない限りは違法にあたり、銀行に内緒でオーバーローンをしてバレてしまうと、住宅ローン全額の一括返済を求められたり逮捕されてしまったりします。

「他の人もしているから大丈夫!これくらいだったらバレないだろう」という軽い気持ちでオーバーローンに関与してしまわないように注意し、正しい知識を持って住宅ローンは借りるようにしましょう。

どうしても自己資金で諸費用などを補えないのであれば、諸費用まで融資を受けることができる住宅ローン商品を利用したり、家族や親戚にお願いして、諸費用分を借りることをおすすめします。

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