家の買い取りを「一戸建て買取業者」に頼むと損?

不動産業者の「買取」で自宅を売るのは損?

家を売るにあたって、通常の売却ではなかなか売れない場合や、特に急ぎで現金化したい場合などに、「業者買取(不動産業者が直接家を買い取ること)」を利用する方法があります。

一般の個人へ売却する場合に比べて、金額が安くなってしまうのが欠点ですが、それ以外の点では売主にもメリットが多い売却方法です。

特に、訳あり物件や築古の家を売りたい人には適した方法なので、メリット・デメリットを理解したうえで上手に活用しましょう。

このページでは、「業者買取」に関する詳しい説明と、どんな物件が業者買取に向いているのかについて、わかりやすく解説します。

【目次】家を一戸建て買取業者に売るのは損?
  1. 一戸建てを「業者買取」する場合の良し悪し
    1. 築古、訳あり物件でも早期に売れる
    2. 自分のタイミングで売却できる
    3. 瑕疵担保責任が免除される
    4. 仲介手数料を払わなくてよい
    5. 買取価格が市場の7割程度しかない
  2. 業者買取が向いている戸建て物件
    1. 築年数30年以上の家
    2. 敷地が広すぎる、狭すぎる家
    3. 増築や改築を何度もしている家
    4. 道路と敷地が接していない家
    5. 遠方に住んでいて管理ができない家
  3. 迷った場合は「売却」と「買取」両方の査定をとる

一戸建てを「業者買取」する場合の良し悪し

普通に家を売却した時と比べて、「業者買取」を利用した場合の大きな違いとしては、次の5つのポイントが挙げられます。

売主からすると、5つのうち4つはメリットで、残りの1つがデメリットになります。

自分にとって、「業者買取」が向いているのか向いていないのかを意識しながら、確認していきましょう。

築古、訳あり物件でも早期に売れる

業者買取の最大のメリットは、買い手がなかなか見つからないような、築古や訳あり物件でもほぼ確実に売却できることです。

過去に何組もの購入希望者が内覧に来ても、なかなか売却に至らなかったような物件でさえ、金銭的な折り合いがつけば、即現金化することができます。

業者買取の場合、早ければ1週間ほどで売買契約も終わり、売却したお金が手元に入ってきます。

一般的な売却だと、たとえ買主が決まったとしても、売主の手元に現金が入るのは、早くても2ヶ月ほど先になるので、それを考えるとかなり早いことがわかります。

なかなか売れない物件でも問題なく、しかもすぐに現金が手に入る。これが業者買取の最大のメリットです。

自分のタイミングで売却できる

自分が希望するタイミングで売却できるのも、業者買取の大きなメリットの1つです。

特に買い替え、住み替えを検討している人の場合は、今住んでいる家が売れるタイミングと、新居を買うタイミングの調整に悩むことが多いです。

今住んでいる家の売却の目処が立たなければ、新居を購入する目処も立ちません。

もし気に入った物件が売りに出されても、売却の方がうまく進んでいなければ、新居の購入をためらってしまうでしょう。

その点、業者買取であれば、売却のタイミングについて悩む必要がないので調整が非常に楽です。

瑕疵担保責任が免除される

家を売却する場合、売主は「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」というものを負う義務があります。

瑕疵担保責任とは、売却した家にパッと見では気がつかない瑕疵(たとえば雨漏りやシロアリ被害など)があった場合、一定期間は売主に補修の義務があるとするものです。

これは築古の家などを売る時にはやっかいな問題で、売主自身も気づいていなかった瑕疵のせいで、売却後に思わぬ出費を迫られる可能性があります。

例えば配水管の劣化などは、壁の中にあるので見た目ではわかりませんよね。

もし家を売却した後に配水管から水漏れがあった場合、一定期間は売主が修理費用を出さなければならないので、潜在的なリスクとなるのです。

しかし、売却相手が「個人」ではなく「業者」の場合には、この瑕疵担保責任が免除されます。

瑕疵担保責任は、あくまでも素人である個人間同士の売買契約に適用されるものなので、業者相手に売る場合なら心配する必要がなくなります。

仲介手数料を払わなくてよい

もう一つ、意外と知られていないメリットですが、業者買取の場合は「仲介手数料」を払わなくてよいというメリットがあります。

一般的な家の売却では、売却が成立した際には、不動産業者に対して仲介手数料を支払う必要があります。

しかし、業者買取の場合は、業者自身が直接買取るわけですから、仲介業務は発生していません。よって仲介手数料が必要なくなるということです。

不動産を売る場合、動く金額が大きいですから、手数料だけでも50万から100万円程度必要です。これが節約できるというのは、大きなメリットの一つと言えるでしょう。

買取価格が市場の7割程度しかない

ここまでに4つのメリットを解説してきましたが、最後の一つが業者買取の唯一のデメリットとなります。

すでに説明しているとおり、一般的な売却に比べて、買取価格が安くなってしまうというデメリットです。

業者買取で売った場合の相場は、通常の売買のおよそ7割程度しかありません。

例えば、相場価格で2,000万円で売れる物件だった場合、業者に買取をしてもらうと、およそ1,400万円程度しか値がつかないということです。

この「約3割のマイナス」を容認できるかどうかが、業者買取を利用するか否かの判断材料となります。

単純な話ですが、普通に売却できるのであればそのまま売った方がお得ということになるので、すべての人に業者買取が適しているわけではありません。

次の項目で、「業者買取が向いている戸建て物件」について例をあげるので、自分が当てはまるかどうか確認してみてください。

業者買取が向いている戸建て物件とは

では、このブロックでは、どんな物件が「業者買取」に向いているのか、例をあげて解説したいと思います。

通常の売却で売ろうか、それとも業者買取を利用しようかで迷っている人は、ぜひ参考にして下さい。

築年数30年以上の家

業者買取が適している物件として真っ先にあげられるのが「築古の家」です。

特に、築30年以上経過している家の場合、売主も気づいていない瑕疵(損傷や傷み)がある場合が多いです。

もし売却後に何かトラブルが発生した場合、先ほど説明した通り、「瑕疵担保責任」によって、一定期間は売主が修繕の義務を負うことになります。

実は一戸建ての場合、築年数が20年を超えていると、建物の価値はほとんどありません。もちろん売却査定にも反映されないので、ほぼ土地代ということになります。

それなのに瑕疵担保責任のリスクは負わなければならないので、割が合わないというのが本音です。

よって、築古の家を売る場合には、瑕疵担保責任がない業者買取の方が適している場合があります。

敷地が広すぎる、狭すぎる家

戸建て住宅の場合、その物件の土地の広さ(敷地面積)が、売却に大きく影響します。

土地代金が高い都心部であれば、敷地が狭くても買い手は見つけやすいですが、田舎になると狭い土地のニーズはそう多くありません。

また、広すぎる土地の場合も売却が難しくなることがあります。

おおむね100坪以内であれば、さほど気にすることはありませんが、200坪や300坪の敷地になると、価格や税金の問題があり、簡単には買い手が見つからなくなります。

どちらのケースにおいても、売却できないまま長期間経過してしまうと、どんどん家の価値が目減りしていきます。

それならば、多少売値が安くなったとしても、業者買取を利用した方がメリットが大きいかもしれないので、要検討と言えます。

土地を分割して売ればいいのでは?

先ほどの例で、土地が広すぎるに場合に、50坪や60坪くらいに土地を分筆(分割)して売却すればいいのでは…と考えた人もいると思います。

気持ちはよくわかりますが、実はこれは考えているほど単純な話ではありません。

土地を分筆するためには、既存の建物を取り壊さなければなりませんし、測量などに掛かる費用の問題もあります。

なにより、土地を分筆して売却することができるのは、基本的に宅建業者に限られています。

個人が広い土地を持っていたとしても、勝手に土地を分筆して、不特定多数の人に販売することは禁じられているのです。

増築や改築を何度もしている家

実家などの売却でよく問題になるのが、過去に何度か増築や改築をしているケースです。昔は知り合いの大工さんなどに頼んで増改築をするケースが多くありました。

増改築をくり返している場合、やはり家のどこかに瑕疵がある可能性が高くなるのでリスクが増えます。

また、個人の大工に増改築を依頼した場合、ちゃんと法律に基づいた工事が行われていないケースも多く、建築基準法では認められない物件になってしまっている可能性もあります。

このような物件は違法建築物とみなされ、例え買主が現れても住宅ローンが利用できないので、通常の不動産売買での売却が難しくなります。

あまりに法令を無視した増改築をしている場合、業者買取も不可となるケースがあるので注意が必要です。

もし買取できるかどうか不安な人がいたら、早めに業者に査定を依頼して、確認しておくことをおすすめします。

道路と敷地が接していない家

これも古い家で発生するトラブルですが、道路と敷地が接していない土地は、売却するのがかなり難しくなります。

単純に利便性が悪いというのもありますが、それ以上に大きな問題があります。

それは、道路と敷地が接していない場合、現行法では新たな住宅を建築することができないという点です。

昔の法律では、「道路と敷地が接していなければならない」という決まりがなかったので、このような物件が造られていたのですが、現行法では禁止されているため、買い手を探すのが非常に難しいのです。

もし仮に、今ある古い建物を壊して更地にしてしまうと、そこに新しい家を建てることができないからです。

このようなケースでは、一般個人に売却するのはかなり難しいため、業者買取を利用した方がよいでしょう。

買い手が不動産業者であれば、建物全体に大規模なリフォームを施すことで、転売することもできるからです。(建物を壊さずにリフォームするなら法律違反ではないため)

遠方に住んでいて管理ができない家

特に大きな問題はなく、ごく普通の物件であっても、家を売りに出してから買い手が見つかるまでには、平均で3ヶ月から半年程度は時間が必要です。

売り出す時期にもよりますが、場合によっては1年近くかかってしまうこともあるでしょう。

そうなると問題なのが、買い手が見つかるまでの家の管理です。家というのは、人が住んでいないと驚くほど早く傷んでいきます。

今住んでいる家を売る場合なら問題ありませんが、もし遠方にある実家などを売る場合には、誰かが管理をしなければなりません。

清掃業者に管理を依頼する手もありますが、家が売れるまでの間、ずっと費用がかかってしまいます。

そのため、遠方の家を売却する場合には、「3ヶ月経っても売却の目処が立たなければ業者買取にする」など、あらかじめ期限を決めておいた方がよいと思います。

迷った場合は「売却」と「買取」両方の査定をとってみる

というわけで、今回は「業者買取」のメリット・デメリットなどを詳しく解説してきましたが、結論をまとめると、業者買取がお得かどうかはケースバイケースである、ということになります。

一般的な傾向としては、「築古や訳あり物件は業者買取の方がお得である」と言えるかもしれませんが、これも絶対ではありません。

ダメ元で通常の売却依頼を出してみたら、案外すんなりと買い手が見つかるという可能性もあるからです。

ですから、確実に業者買取が向いていると言えるのは、「売却までの期限が迫っている人」のみとなります。

それ以外の人は、一旦通常の売却査定と、業者買取の査定の両方を取ってみて、比較することをおすすめします。

売却価格にどれくらい差があるかがわかれば、今後の売却戦略を考える際にも見通しがつけやすくなります。

例えば1,000万円以上の差があるなら、多少苦労したとしても通常の売却で売ろうとがんばる方がお得ですが、差が100万円程度しかないなら、業者買取で売った方が手間がかからない分お得かもしれません。

おすすめなのは、両方の査定を比較した上で、「○ヶ月後までに売れなければ業者買取を使う」とスケジュールを決めておくことです。

こうすれば、最悪でも自分が希望した期限までに、確実に現金化できるという見通しが立つので、精神的なストレスがかなり少なくなります。

業者買取の査定を取りたい人は、下記で紹介している「スモーラ」を、通常の売却査定を取りたい人は、「すまいValue」や「HOME4U」を利用するのがおすすめです。

特に、訳あり物件や築古物件を売却するのであれば、仲介してくれる不動産業者選びが非常に重要となってくるので、過去の実績がしっかりしている査定をサイトを使って業者を探しましょう。

おすすめの一括査定サイトまとめ

Smoola(スモーラ)

Smoola(スモーラ)は、日本全国の戸建てや土地の売却に対応した一括査定サイトです。

業界内では老舗のサイトで、通常の売却だけではなく、「業者買取」の査定や、「賃貸」で貸す場合の見積もりも取れるのが長所です。

提携業者としては、住友不動産販売、野村の仲介+、ピタットハウス、三井のリハウス、みずほ不動産販売など、大手業者を抑えているのはもちろんのこと、地元密着型の小さな不動産業者にも強いです。

全国で2,500店舗の業者と提携しているので、なかなか売りづらい物件であっても、適した不動産業者が見つけられるのがポイントです。

大手サイトに比べると知名度は若干落ちますが、戸建てや土地の売却には非常に強いので、ぜひ抑えておきたいサイトです。

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すまいValue

すまいValueは、不動産会社の大手6社に厳選して査定や相談ができるサービスです。

登録されている不動産会社は、東急リバブル・三菱地所ハウスネット・野村の仲介PLUS・住友不動産販売・三井不動産リアルティ・小田急不動産の6社で、他の一括査定サイトに登録されていない大手も登録されています。

戸建てはマンションより売りづらい傾向にありますが、このすまいValueでは全国に支店がある大手に査定が出せますし、過去の実績もしっかりとあるので早期売却も望めるでしょう。

高く早く売るためには不動産会社のネームバリューも大事です。信頼できる仲介業者に依頼したいという方や、初めて一括査定を利用する方は「すまいValue」がおすすめです。

公式サイトはこちら

HOME4U

「HOME4U」は、NTTデータが運営する国内最大級の不動産情報サイトです。不動産の一括査定サイトとしては最大手の一つで、今までの利用者数は約550万人以上と、豊富な実績を持っています。

東急リバブル、野村の仲介+、三菱UFJ不動産販売、三井住友トラスト不動産、阪急不動産、みずほ不動産販売、Century21など、大手の不動産業者はほとんどカバーしているので、これから家を売却したいと考えている人は最低限抑えておきたいサイトです。

もちろん、大手以外の地域密着型の不動産業者も多数参加していて、全国500社以上の業者の中から、最大6社にまとめて査定依頼ができます。

運営元もNTTデータという大企業で、過去の実績・経験も豊富なので、信頼性が高く安心して使えるサイトです。

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家を売るなら必ず知っておきたいチェックポイント

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