不動産業者の「買取」で自宅を売るのは損?

自宅を売りに出す際、

「不動産業者の買取り制度を利用するのは得か損か?」

と悩む人も多いと思います。

一般的に、不動産業者の買取り制度を利用すると、相場よりも買取金額が下がってしまうと言われますが、実際にはどのようなメリットとデメリットがあるのか。

「戸建てを売却する場合」について考えてみました。

※なお不動産業者の買取り制度に関しては、マンション売却の達人にある「不動産業者による「買取」は損か得か?」という記事で詳しく説明していますので、そちらを参照してください。

業者買取りを利用する場合、マンションと戸建てで何が違うの?

マンションも戸建て住宅も業者買取りの段取りやシステムは基本的に同じです。
通常の売却に比べ、7割程度での買取り価格が主流です。

大きな違いといえば、マンションの方が若干高値で買い取ってくれる可能性が高く、戸建て住宅の場合は買取り不可と判断されてしまうこともあるという点です。

マンションの場合は、室内のリフォームさえ実施すれば大抵の物件が売却できます。
しかし、戸建て住宅の場合は、リフォームを実施しても手に負えないくらい建物の傷みが目立つ物件も少なくありません。

そうなると、多少リフォームしたくらいでは、売却できるかどうかも疑わしいので、買取り業者のほうも買取り不可という判断をする場合があります。
買取り不可となれば、実はまだ良い方で、最悪のケースだと市場価格の5割以下の買取り価格を提示されることも珍しくありません。

そこまで値を下げるくらいなら、自分たちで解体業者に依頼して、更地にした状態で売却するほうが、ずっと賢い方法だと思います。

業者買取り向きの戸建て物件とは

一般の不動産仲介で売却が可能な物件であれば、当然仲介での売却をお薦めします。
しかし、なかには買取りに適しているという物件があるのも事実です。

今回は戸建ての場合、どのような物件が買取りに適しているのかをまとめてみましたので参考にしてください。

築年数が30年を超えている

築年数が経過している物件というのは、何らの瑕疵がある場合も多く、それが売却時のネックになります。
また、売却後に瑕疵が発見され場合、売主側は補修や修繕の保証をしなければなりません。

一戸建ての場合、築年数が20年を超えている建物の価値はほぼありません。
もちろん売却査定にも反映されることもありません。
それでいて、瑕疵のリスクは背負わなければならないのですから、割が合わないというのが本音です。

売却したくても、このような瑕疵のリスクを不安視して、相続した実家などを手放させない人もなかにはいるのです。

敷地が広すぎる・狭すぎる

戸建て住宅の場合、その物件の土地の広さ(敷地面積)が売却に大きく影響を及ぼすことが多々あります。
土地代金が高い都心部などであれば、敷地が狭くても買い手は比較的みつけやすいのですが、田舎になると狭い土地のニーズはそう多くありません。

逆に広すぎる土地も売却が難しいのは同じです。
100坪以内であれば、そんなに気にすることもありませんが、200坪や300坪の敷地になると、そう簡単に買い手が見つかるものではありません。

だったら、50坪や60坪くらいに土地を分筆して売却すればいいのでは?と思われるかもしれませんが、これは考えているほど単純な話ではありません。
分筆するためには、既存の建物を取り壊さなければなりませんし、測量などに掛かる費用の問題もあります。
なにより土地を分筆して売却することができるのは、基本的に宅建業者に限られています。

過去の増築や改築を何度もしている

古い実家などの売却をする時に気をつけたいのが、過去に何度か増築や改築をしているケースです。
昔は知り合いの大工さんなどに頼んで増築や改築をするケースも珍しくありませんでした。このように個人の大工さんなどにお願いした場合、法律に基づいた増改築が行われていない場合も多いのです。

そのため、建築基準法では認められないような増改築をしている物件も少なくありません。
このような物件は違法建築物とみなされ、例え買主が現れても住宅ローンが利用できないので、結局は売却できないことが多いのです。

道路と敷地が接していない

これも現在では考えられないのですが、古い家では珍しくありません。
昔の法律では必ずしも、敷地と道路が接していなければならないという決まりはありませんでした。
その結果、現行法にあるような道路に敷地が接していない物件というのも当然のようにあります。
このような物件でも、売却することはもちろん出来ますが、実際問題として買い手がいないというのが現状です。

遠方に住んでいて管理ができない

何か特別な問題を抱えている物件でなくても、売りに出してから買い手が見つかるまでに3ヶ月から半年ほど掛かるのが一般的です。
とくに最近は物件過多の傾向にありますので、1年以上買い手が見つからない物件も珍しくありません。

そうなると問題なのが、買い手がみつかるまでの管理です。
家というのは、人が住んでいないと驚くほど早く傷んでいきます。
近くに住んでいれば、暇をみつけて空気の入れ替えや清掃などもできますが、遠距離の場合はそうもいきません。

もちろん定期的な清掃を業者に依頼すれば、それだけ費用も掛かります。
まずは一般売却で売りにだして様子を見るのも良いですが、1ヶ月しても反応が少ないようであれば、業者買取りなどを早い段階で決断するのも無駄な出費を抑えるためには大事だと思います。

例外:古いアパートなどを相続した

ちょっと戸建て住宅とは話がそれてしまいますが、古いアパートなどを相続する人も少なくないと思います。

賃貸物件は家賃収入というメリットがある反面、物件が古くなると入居者の確保すら難しくなりますし、無事入居者が決まっても、設備投資や故障トラブルなど、予想以上に維持費が掛かります。
もちろん、家賃滞納や住民トラブルなども考えておかなければなりません。

そのような煩わしさから、売却したいと考える人も多いのですが、あなたが相続しても迷惑に感じるような物件を買ってくれる人は、そう簡単にはみつかるはずもありません。

アパートやハイツなどでも買取りをしてくれる業者はありますので、早い段階で一度相談してみることをお薦めします。

〜まとめポイント〜

  • 戸建ては古い物件だと買取り不可になることもある
  • 築年数が古いと建物価値は無いのに、瑕疵の保証はしなければならない
  • 土地が広すぎるのも狭すぎるのも売却するのは難しい
  • 何度も増改築している物件は、建築基準法に適合しているかが問題となる
  • 遠方の物件は管理が行き届かないので、老朽化が進んでしまう

家を売るなら必ず知っておきたいチェックポイント

  • 信頼できる業者はどうやって探せばいいの?
  • 家を売りたくても売れない不動産業界の現状を理解しておこう。
  • 不動産業者に家の「買取」をしてもらうのは損?
  • 実家や土地を相続した場合はどうしたらいいの?
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