トランクルーム経営に必要な初期費用や利回りは?失敗例も確認

コンテナ設置やトランクルーム経営に必要な初期費用や利回りは?失敗例も確認

アパートやマンション経営に比べ、初期投資の費用を大幅に抑えることができるうえ、管理の手間やコスト面でも優れているトランクルーム経営が、土地活用法として注目を集めています。

トランクルーム経営の魅力は、わずかな投資で高い利益率が確保できること、さらには今後益々トランクルームのニーズが増加することも予想されており、これからも全国各地でトランクルーム事業が拡大していくことになると言われています。

あまり聞き慣れないトランクルーム経営ですが、どのようなシステムなのか、どれくらいの収益性があるのかなど、今回はトランクルーム経営について解説します。

トランクルームの種類

トランクルーム経営とは、コンテナ型の小型倉庫や建物内部の部屋に細かな仕切りを作ることで、誰でも気軽に利用することができる、収納スペースを貸し出すサービスのことをいいます。

ひと昔前までは「貸し倉庫」、「レンタル倉庫」、「収納スペース」という呼び方をしていましたが、今は全国的に「トランクルーム」という名称で浸透しています。

トランクルームを借りる目的は人それぞれですが、ほとんどの人が荷物の保管スペースとして利用しています。室内において、置いておくにはスペースを取ってしまう物であったり、リフォームや建替え中の荷物の一時保管庫として利用する人もいます。

例えば、冬用タイヤ、キャンプ道具、こたつや扇風機などの季節家電や、季節外れの衣類などがあります。他にも、マンガ本や骨董品など、収集グッズの保管庫として利用する人も多いです。ペットなどの生き物を預けることは原則禁止されています。

現在は、昔に比べて核家族化が進んでいると言われいます。それにともない、居住スペースも2世代や3世代が一緒に暮らす大きな一軒家から、利便性が高いマンションへと移り変わっています。

そのため、今後益々トランクルームの需要は増加することが予想されており、将来性が高い不動産投資ビジネスとして注目を集めています。

トランクルーム経営には大きく以下の2つのタイプがあり、所有している不動産の種類によって営業形態が異なります。

コンテナ型トランクルーム

コンテナ型トランクルーム
(出典:http://xn--obkn1c0k2a7372d.net/entry30.html

室内型トランクルーム

室内型トランクルーム
(出典:http://www.privatebox.jp/area/kanagawa4.html

土地を所有しているのであれば、その土地にコンテナ型のトランクルームを設置して営業することになりますが、古い商業ビルや貸店舗を所有している場合は、空間を改装して屋内型のトランクルームとして営業するのが一般的です。これら2つは、どちらも同じトランクルームという形態なのですが、実際には初期投資費用や利用者層がまったく異なります。

コンテナ型トランクルーム(屋外型)

コンテナ型トランクルームは屋外に設置するタイプで、空き地にコンテナなどの倉庫を用意して、そのスペースを貸し出す形態です。更地にコンテナなどを設置するだけですから、簡単に開業したり閉業することができる点も、土地所有者に受け入れられている理由になっています。

コンテナ型は郊外に多く、比較的広い土地が理想的ですが、街中や住宅地でも、下の写真のように50坪ほどの土地を所有してれば開業することができます。

以前は郊外の駐車場で、利用者が見込めなかっため、駐車場からトランクルームに切り替えたという人もいます。

駐車場経営であれば。住宅街やマンションなど、人が多く住んでいることが前提となりますが、トランクルームであれば車で荷物を運搬してこれるため、郊外でも利用者が見込めるというメリットがあります。

コンテナ設置前

更地の画像

コンテナ設置後

コンテナ設置後の土地
(出典:https://www.fudousan-100.com/owner/#owner1

コンテナ型トランクルームに向いている土地

  • 一軒家よりアパートやマンションが多い地域
  • 賃貸アパートや駐車場を経営するには、借り手が見込めない郊外の土地
  • 間口が狭く、奥行きの長い土地
  • 線路沿い、海岸沿い、隣が墓地など賃貸アパートには向いてない土地
  • 将来的に子供たちが自宅を建てるなど、先の予定が決まっている土地
  • 土地の形が変形しており、活用法が限られる土地

ルーム型トランクルーム(屋内型)

ルーム型トランクルームは屋内で運営するタイプで、古い商業ビルのワンフロアを改装したり、借り手がつかない店舗をトランクルームとして貸し出す形態です。

パーティションなどで区切るため、広めのフロアが理想的です。地方よりも首都圏などに多く見かけるトランクルームの形態ですが、地方であってもオフィス密集地にあたる市街地などで増えてきています。

工期も短く、屋外型に比べ初期費用も大幅に抑えることができ、手軽に始めることができます。
ルーム型トランクルームの工事工程
(出典:http://www.city-box.jp/owner/

ルーム型トランクルームに向いている土地

  • すでに賃貸向けの建物が建っている
  • 貸し店舗などの建物が建っている
  • 駐車スペースが余っている賃貸アパートやマンション
  • 老朽化した賃貸向けマンションや商業ビル
  • 入退去の出入りが激しい賃貸オフィス
  • 使ってない管理人室や倉庫がある賃貸物件

トランクルーム経営の特徴とメリット

トランクルーム経営が拡大している理由は、主に以下の2つが考えられます。

  • 初期費用が安価な割りは、収益性が高い
  • 将来的な成長が見込める分野である

駐車場経営のように、空き地の一時的な活用法としてトランクルームを始める人は少なく、あくまでも1つの事業として考える人が多いのも、収益性があり事業として十分に見込めるからだと思います。

せっかくですので、同じ土地活用法として賃貸アパート、月極駐車場、トランクルーム(コンテナ型タイプ)という3つを、投資額や利回りなどで比較してみたいと思います。

賃貸アパート 月極駐車場 トランクルーム
初期費用 4,000万円~6,000千万円 50万円~300万円 200万円~500万円
敷地の広さ 150坪~ 70坪~ 50坪~
管理面 ×
地域性 とても重要 とても重要 重要ではない
利回り 7%~10% 20%~30% 15%~30%

比較してみると、月極駐車場の経営が一番低コストで高収益のように見えますが、月極駐車場の欠点は、土地の場所によって利回りが大きく変動することです。

いくら低コストで始めることができると言っても、利用する人がいなければ収入には繋がりません。

その点トランクルームは、多少田舎だとしても、車で荷物を運ぶことができるので、立地に関してはアパートや駐車場ほど重要ではありません。

月極駐車場やコインパーキングをするには立地的に向いてない土地でも、トランクルーム経営であれば、十分に採算が取れる可能性があるのも、この事業の魅力だといえます。

トランクルーム経営のメリット

トランクルーム経営のメリットは以下の様なことが挙げられます。

  • 初期投資費用が低く、経営リスクが低い
  • 立地はさほど重要ではない
  • 利回りが高い
  • 管理の手間がかからない
  • 将来性が高い

トランクルーム経営の利回りは20%~30%だと書きましたが、具体的にどれくらいの収益性があるのか見ていきます。

すでに建物があるルーム型の方が、圧倒的に初期費用を抑えることができますが、収納スペースなどの面で、月々の利用料金はルーム型よりコンテナ型の方が高めに設定されているのが一般的です。

ただしどちらのタイプにしても、立地によって賃料は変動しますが、ルーム型の方がその傾向が高いようです。つまり、賃貸アパートや駐車場と同じように、市街地中心部に近いほど利用料は高額になり、郊外になるほど安くなります。

とくに将来性という面では、今すごく勢いがあるのは事実です。平成28年度では、600億円規模にまで達しており、今後も右肩あがりに成長を続けると予想されています。ここ10年では利用者が倍増しており、今後益々需要が増えることは容易に想像できます。

国内トランクルーム市場規模グラフ
(出典:iza:産経デジタル

トランクルーム経営の利回り

トランクルーム経営が事業性の高い不動産投資と言われるのは、利回りの高さを見てもよくわかります。

賃貸アパートであれば、新築でも10%ほどしかない利回りですが、トランクルームの場合だと平均で20%、人気が高い場所になると利回り30%を軽く超えると言われています。

利回りとは、投資した金額に対する年間の収益率のことをいいます。

利回りの計算式
利回り=(年間収益÷初期投資費用)×100

例えば、100万円の投資に対して、年間10万円の収益があった場合の利回りは10.0%となります。

70坪の土地にコンテナ型のトランクルームを14ルーム設置して、月額7,000円で貸し出したとします。初期費用が400万円(※コンテナ1つ100万円程度で試算)だった場合の利回りは、

7,000円×14ルーム×12ヶ月=約117万円

初期投資が400万円なので、

117万円÷400万円=29.3%

29.3%の利回りとなります。
※1基のコンテナで3~4ルームが確保できます。

ただし、上記の例はあくまでも満室時の想定利回りです。不動産投資の場合、利回りといっても「想定利回り」、「表面利回り」、「実質利回り」の3つがあることも知っておきましょう。

・想定利回りとは
常に満室状態であることを想定した収入を初期投資費用で割る

・表面利回りとは
一般的に使われる利回りであり、投資費用に対する年間収入で計算する

・実質利回りとは
年間の収入から固定資産税や設備のメンテンナンス費用などのコストを差し引いた収益を投資費用で割る

仮に14ルームあったとして、年間通して7割程度の稼働率であれば、家賃収入があるのは9~10ルーム分(7,000円×10部屋)で、月額賃料は70,000円です。

そうなると、70,000円×12ヶ月=840,000円が実質的な年間収入となり、表面利回りは以下のようになります。

840,000円÷400万円×100=21.0%

さらに、トランクルームの契約や管理を運営会社に委託していて、毎月1万円の委託管理料を支払っている場合は、

840,000円-120,000円=720,000円

720,000円の年間収益となり、実質利回りは18.0%となります。

400万円の投資で利回り18.0%しかないのかと思ってしまうかも知れませんが、先にも書いているように、賃貸アパートやマンションの利回りは、新築でも10%超えれば良い方だと言われています。

アパートやマンションを建てるのに数千万円という建設費がかかりますので、そう考えるとトランクルームの利回りが十分に高いことがわかって頂けると思います。

アパート経営をする人が多い理由

利回りが高くて魅力的な事業であれば、どうしてアパートやマンションを経営している人がトランクルーム経営をやらないのかと思いますよね。

それにも理由があります。すべてのケースに該当するとはいえませんが、将来的に長いビジョンで考えると、トランクルーム経営よりアパートやマンション経営の方が得だと思う人が多いからです。

これは、トランクルームと同じくらい利回り率が高い駐車場経営でも同じことがいえます。

駐車場やトランクルーム経営は、たしかに利回り率は高いです。しかし、それはアパートやマンションが初期投資費用が高いことが原因です。

アパートやマンションの利回りは10%程度だと言いましたが、毎年がんばってローンを返済していけば、10年ほどで減価償却(初期投資費用を完済)できてしまう計算です。ちなみに駐車場やトランクルームは、3年~5年で原価償却できると言われています。

では、ローンの返済が終わってしまえばどうでしょう。月々の家賃収入が高いアパートやマンションの方が、収益事業としては稼げるのです。2階建て6部屋のアパートを家賃80,000円で貸しているのであれば、家賃収入として月額48万円が入ってきます。

それに比べて、駐車場やトランクルームだと、14人から賃料が入ってくると考えても「7,000円×14スペース=84,000円」でしかありません。ローンを完済してしまうと、いっきにアパートやマンション経営の方が、事業としては断然美味しいことがわかって頂けると思います。

20年や30年という長期で事業計画するのであれば、駐車場やトランクルームよりもアパート・マンションの方が適していて、10年単位の短いスパンで考えるなら、駐車場やトランクルームが土地活用法としては優れていることになります。

将来的には賃貸アパートやマンション経営を考えているが、一時的に収益率が高いトランクルームを経営して自己資金を貯めるという選択肢もあります。

トランクルーム経営のリスクや失敗例

トランクルーム経営は、賃貸アパートや駐車場としては需要が見込めないような地域にある土地でも、それなりの利用者が見込める事業として注目されています。

運用開始後も、ほとんど管理などの手間がかからないうえ、高い収益率を確保できる土地活用法でもあります。

ただトランクルーム経営には、運営をサポートしてくれる管理業者の存在が必須で、このパートナー選びを失敗してしまうと、予想していた収益が確保できなかったり、利用者からのクレームが多発したりと、さまざまなリスクがあることも理解しておかなければなりません。

そこでここでは、トランクルーム経営にあたっての失敗例やリスクについて、事例をあげながらいくつか紹介します。

失敗例1:近隣にトランクルームができ売り上げ激減

近くに大学が数校あり、単身者向けのアパートやマンションが多い地域だということで、トランクルーム経営を始める人もいます。競合する他施設もないことから、使い勝手より利益優先で、なるべく多くのコンテナを設置。

当初は順調に売り上げを伸ばすも、近隣に同業他社トランクルームがオープン。車で敷地内まで入り、コンテナ前に車を駐車できるスペースがあるタイプです。

結果、利便性が高い後発のトランクルームが繁盛して、利用者が激減してしまい、収益も落ちてしまった。

失敗例2:固定資産税が高くなってしまった

相続した実家を解体し、トランクルームの経営をする人もいます。しかし家屋を解体してしまうと、固定資産税の減額特例が受けれなくなり、最大で固定資産税が6倍に増えてしまう可能性があります。

その結果、毎年10万円ほどだった固定資産税が60万円に増えてしまい、10万円の固定資産税だったら事業として成立していたが、毎年60万円の固定資産を払うことになり、事業として成り立たなくなってしまった。

失敗例3:トランクルーム経営できない地域だと知らなかった

アパート経営とは違い、トランクルームは比較的どんな場所でも経営できると考えている人が多いようですが、地域によってはコンテナを設置できないこともあります。

各自治体によって見解は多少違いますが、今のところ「第一種低層住居専用地域」、「第二種低層住居専用地域」、「第一種中高層住居専用地域」などに規制があり、トランクルームが設置できないことがあります。市街化調整区域もコンテナ等の設置はできません。

不正利用の実態と防止策

不正利用と言っても、コインパーキングの無銭駐車や、月極駐車場の違法駐車のような、あからさまな不正利用者がいないのもトランクルーム経営のメリットです。トランクルームにはカギがかかっていますので、不正に利用することはできません。

ただ昔からある問題の1つに、不用品の不法投棄が問題視されています。トランクルームの利用者が解約後、不用品を敷地内にこっそり放置して帰ってしまう事例があります。

特に多いのが、不要になったタイヤ・ホイール、古いテレビなどです。24時間いつでも利用できるようになっているトランクルームが多いので、近隣の人が許可なく違法駐車をするケースも目立ちます。

このような不正利用を防止するためには、24時間在駐の管理人を置くのが一番効果的なのですが、それだと赤字経営になるのは目にみえています。運営会社に見まわりの強化をしてもらうにしても、夜中の時間帯などは限界があります。

そうなると、やはり防犯カメラなどでセキュリティを充実させるというのが、一番現実的な解決策だと言えるでしょう。

運営管理会社を選ぶとき、防犯カメラ等の設置が基本サービスに組み込まれているか、別途料金になっていないかなどの点も、しっかりチェックしておくようにしましょう。

その他のトラブルや失敗談

トランクルームは基本的に無人管理なので、防犯上の問題はつきものです。預けてある物品を狙った盗難被害も起こりやすい環境にあります。この対策としては、ピッキング被害に強いカギを使用している運営会社を選ぶことです。

盗難被害のトラブルは、屋内型のトランクルームが狙われることが多いようです。そのため、防犯カメラ、ピッキングに強い施錠、警備会社のセキュリティなど、二重三重の防犯対策が理想的です。

なかにはトランクルームを部屋のように使い、寝泊りする人もいます。月額数千円で借りることができ、雨風をしのげるのですから、そのような使い方を考える人がいても不思議ではありません。もちろん、契約上は禁止となっています。

この対策としては、定期的な見まわりや、契約するときに必ず本人と面談することなどが効果的です。ネットだけで簡単に契約できるシステムが人気かもしれませんが、防犯面を考えると不安ですので、契約者本人と面談したうえで契約するスタイルの運営会社を選ぶようにしましょう。

始める際の流れと初期費用

ここからは、トランクルーム経営をはじめるまでの流れや、初期費用について詳しく解説します。

トランクルームの経営をはじめるのは簡単ですが、「本当にこの土地(地域)でトランクルーム経営をして、採算が取れるのだろうか」という判断については、素人には難しい問題なので、トランクルーム運営を専門的に事業展開しているプロに調査依頼することになります。

向いている土地かチェックする

トランクルーム経営は、郊外の土地であっても、条件が揃っていれば十分に採算が取れる事業だと紹介してきました。しかし運営の問題だけでなく、法律的な観点からも、トランクルーム経営が可能なのか調査しなければなりません。

屋外のコンテナ型トランクルームであれば、建築基準法などの問題が大きく関連してきますので、本当に計画している通りのトランクルーム経営ができるのかは、各自治体の専門窓口などで、しっかりと調査する必要があります。

このような調査は素人には難しいため、専門のプロに調査を依頼するのが一番ベストだと思います。インターネットで「○○県 トランクルーム経営」と検索すれば、多くのトランクルーム運営会社がヒットするはずです。

該当する土地で運営可能なのか調べてもらえますし、どれくらいの事業性があるのか、概算見積もりや売り上げ予想額などの計画書も提示してくれるはずです。

トランクルームは利回り15%以上が理想

トランクルームの事業性を確認するとき、最低でも利回り15%は必要だと思っています。利回り率7%~10%くらいでは、事業として十分な利益率だとはいえません。

最終的には本人がどれくらいの利回りで納得するかになりますが、利回り率が低いと感じたのであれば、初期費用がかからない月極駐車場などと、比較してみることをおすすめします。

「専門業者に調査依頼してしまったら、事業性が合わないと判断したときに断りづらくなる」というのであれば、近隣の相場などを自分で調べることで、おおよその予想収益を計算することはできると思います。

自分で簡易的な調査をしたいというのであれば、役所へ出向き、「都市計画課」で運営計画している地域の用途地域を調べ、実際にどのような建築物の規制があるのか調べ、次に「建築指導課」へいき、該当地域でトランクルームの運営をするにあたって問題がないかを確認してください。

その他の方法としては、インターネットを使い、近隣でトランクルーム運営している箇所を検索し、おおよその利用料金の相場を調べることもできます。

近隣のトランクルームの相場を調べるのに便利なサイトを紹介します。

HOME’Sトランクルーム

言わずと知れた不動産検索の大手サイトです。日本全国のトランクルームを間単に検索することができます

e-トランク

日本最大規模のトランクルーム検索サイトです。

これらのサイトを使えば、近隣のトランクルーム利用料金の相場を簡単に調べることができます。

あとは実際に見学に行くなどして、どれくらいの土地の広さで、どれくらいのコンテナ台数が設置できるのか、どれくらいの稼働率があるのかなどを視察すれば、自分の土地と比較して、シュミレーションすることができるはずです。

管理形態を決める

試算した結果、十分に採算が取れると確信できたなら、次はどのような形態で営業していくかを決めます。

トランクルーム運営会社にすべて一任したいと思っているのであれば、難しく考える必要はありませんが、経営や管理すべてを自分でやっていきたいと思っている人もいますので、まずは自己経営するのか、それとも専門の運営会社に任せてしまうのか、を決める必要があります。

トランクルーム運営の形態は、大きく分類すると以下の4タイプが一般的です。

  • 自己経営型
  • 業務委託型
  • 一括借り上げ型
  • 定期借地型

自己経営型

コンテナであったり、室内空間を仕切るパーティションなど、部材をトランクルーム運営会社から購入し、開業から管理まですべて自分で運営していくタイプです。

それなりの知識や資金が必要になりますが、収益面でみれば一番期待できる形態です。ただ駐車場経営とは違いハードルが高いので、専門的な知識があったりったり、身近にアドバイスしてくれるような人がいなければ相当厳しいと思います。

業務委託型

利用者募集や管理業務を、トランクルーム運営会社に一任するというやり方です。賃貸アパートで入居者募集や入居後の管理・トラブルなどを、不動産会社に一任しているのと同じ方法です。

収入はすべて自分に入ってきますが、業務委託契約しているトランクルーム会社に、毎月管理料を支払う必要があります。

トランクルーム利用者の多くは、インターネットやチラシなどの広告をみて集客をすることになり、それらをすべて自分でやるにはかなりハードルが高いです。

自分で広報をする場合、ホームページ作成や広告費などの出費が多くなってしまうので、そういった面を委託契約している業者がやってくれるのは大きなメリットだと思います。

一括借り上げ型(リースバック方式)

トランクルーム運営で一番多いのがこの方式だと言われています。一括借り上げとは、コンテナ設置費などは土地所有者が負担するのですが、それに見合った料金で毎月トランクルーム運営会社が借上げてくれるシステムです。

借り上げ方式にも色々なタイプがあるので一概に説明できませんが、土地1坪あたり○○円という契約をする業者もいれば、トランク1つあたり月額○○円という契約の業者もあります。

アパート経営でいえば、大東建託やレオパレスなどが、この一括借り上げ方式を採用しています。別の言い方をするなら「建て貸し」と言った方がわかりやすいかもしれません。

定期借地型

リースバック方式と似ているのですが、定期借地型は、コンテナ設置などの初期投資もすべてトランクルーム運営会社が負担してくれます。土地を貸すだけの契約だと考えてください。

そのため、経営という考え方ではなく、トランクルーム運営会社に土地を貸しているだけとなるので、売り上げ等に関係なく、契約時に決めた土地の借地代が毎月支払われることになります。

出資方式のトランクルーム運営

もう1つ違った方式があり、それが出資型のトランクルーム経営です。経営というよりも出資型の投資です。

トランクルーム運営会社が業務委託契約している物件や、自社運営している物件を1口○○円という形で出資するという方式です。

今回は、あくまでも土地活用法としてトランクルーム経営を紹介しているので、この方式は少し方向性が異なります。トランクルームに関連して、こういった方式もあるということで紹介しました。

トランクルーム運営会社

いくつか代表的なトランクルーム運営会社を紹介します。

エリアリンク株式会社

借地契約型のトランクルーム運営を展開している企業です。実際に契約した土地オーナーの体験談なども掲載されており参考になります。
(エリアリンク株式会社:https://www.fudousan-100.com/

株式会社加瀬倉庫

屋外コンテナタイプ、室内ルームタイプなど、あらゆるタイプのトランクルーム運営の実績が豊富で、日本全国対応している業界大手。

定期借地や自己運営にも対応可能なので、幅広いニーズに対応したトランクルーム経営の相談ができます。
(株式会社加瀬倉庫:https://www.kase3535.com/

三協フロンテア株式会社

U-SPASE(ユースペース)でお馴染みの大手トランクルーム運営会社。屋外コンテナ、室内ルームのどちらにも対応しており、豊富な経験から最適なアドバイスをしてくれます。
(三協フロンテア株式会社:http://www.u-space.com/estate/index.html

費用を計算する

トランクルーム経営にあたり、初期投資費用のほとんどはコンテナ購入費であったり、室内の間仕切りを作るための部材やリフォーム費用となります。

初期投資にかかる費用は、それ以外にほとんどありません。ただ、自己運営する場合は、それなりの宣伝広告が必要なので、広告費などの出費を覚悟しておかなければならないと思います。

それではコンテナや室内リフォームにどれほどの初期費用が掛かるのかについて解説します。

  • コンテナ1基(4部屋タイプ)・・・約60万円~80万円(新品)、約20万円~40万円(中古)
  • 室内用間仕切りパーティション・・・20坪程度で約150万~200万円(設置工事費込)

平均するとこれくらいの費用なのですが、中古資材を提供しているトランクルーム運営会社もあるので、その場合は半値ほどで設置できる可能性があります。

仮に、100坪の土地にコンテナ8基(32部屋)を設置した場合、1基80万だとすればコンテナ代だけで480万円ほどの初期費用がかかります。1部屋あたり月額10,000円で借上げてくれると仮定したら、32部屋あるので月額の収入は32万円となります。

1部屋ではなく、1坪1,200円の借地契約であれば、100坪の土地なので、月額の賃借料は120,000円ということになります。

実費負担で初期投資した場合の32万円の月額収入、初期費用0円で土地を貸した場合の12万円の月額収入、どちらを選ぶかはその人の考え方次第だと思います。

トランクルーム経営の税金

最後にトランクルーム経営をするにあたって、知っておきたい税金の話しをします。

トランクルーム経営をはじめる動機は、「事業」や「相続対策」など、人それぞれだと思いますが、形態によって税金の扱いが変わってくることを理解しておきましょう。

事業として検討しているのであれば、毎年支払う固定資産税について、しっかりと事前調査しておく必要があります。

実家がある土地を相続し、そこでトランクルームの経営を検討しているのであれば、家屋を解体しなければならないので、固定資産税や都市計画税など、居住に関する減額の恩恵は受けられなくなってしまう可能性が高いです。

一般的な居住は、通常の3分の1~6分の1に税が減額されているため、これまで年間10万円を固定資産税として払っていたのであれば、それがいっきに60万円に増えてしまう恐れがあるということです。

遊休地や農地のトランクルーム経営は税金に注意

遊休地や農地を、相続税対策としてトランクルーム経営をする場合にも注意が必要です。

経営する形態によって相続税の評価額に違いがでます。例えば、自己運営や業務委託型であれば評価額の減額対象とはなりませんが、土地を貸すだけの借地契約であれば、評価額の減額となる可能性が高いです。

これらの税金対策についても、トランクルーム運営会社に相談すれば詳しく説明してくれると思いますので、自分の状況の中で、どの方式で運営するのが一番得なのかをじっくり検討して、最終的に経営形態を決めていきましょう。

トランクルーム経営が初めての方は未知の分野でしょうから、最初からこの形態でやっていくと決めるより、色々な話を聞きながら、最終的な契約方式を決めていくのが理想的だと思います。

まとめ

トランクルーム経営は、活用方法によっては利回りも高くリスクも低いため、魅力的な土地活用法の1つだと思います。特に近年、トランクルーム利用者の急増が目立ちますし、今後もまだまだ成長が見込める分野であることは間違いないでしょう。

ただ、アパマン経営や駐車場経営のように、あらゆるノウハウが出尽くした業種ではありませんので、今の段階では、様々な形態の運営方法を模索しているという見方が正しいように思います。

そういった点で考えると、1社や2社に相談してすぐ決めてしまうのではなく、可能な限り多くのトランクルーム運営会社に相談して、あらゆる運営システムについて話を聞くことが、なによりも失敗を防止する最善の方法だと思います。

土地活用をしたいと考えた段階でトランクルーム経営だけに固執するのではなく、アパマン経営や駐車場経営など、ほかの土地活用の比較検討してみることで、理想に近い新しい選択肢が見つかるかもしれません。

遊休地の活用方法や、売却も検討しているのであれば、タウンライフの「土地利用の一括提案」などがおすすめです。

タウンライフでは、トランクルーム経営や駐車場経営についてもまとめて相談することができますので、初期投資費用や収支の比較をしてもらいながら、あらゆる土地活用法をじっくり検討することができます。

土地活用は「比較」が成功のカギを握っています。便利な時代になったもので、インターネット上で、しかも1つの窓口で全て相談できますので、使えるものは有効利用して最適な選択をしていきましょう。

タウンライフの土地一括提案サイト

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