引越しの際に業者に運んでもらえないものまとめ

引越し業者には、運んでもらえる荷物と、運んでもらえない荷物があります。
物によっては、別料金で運んでもらえるものから、お金を出しても運んでもらえないものまで様々。
知らずにいると、引越し当日に断られて焦ってしまうことになるので、事前にしっかりとチェックしておきましょう。

火薬類、ガソリンなどの危険物

火薬やガソリンなどの危険物は、当然のことながら運んでもらえません。
これは標準引越運送約款第4条の第2項に定められていて、該当する場合は、業者は運搬業務を拒否する権利があります。

標準引越運送約款第4条は契約前、契約後に関わらず、運搬中ですら、危険物と認識された時点で運搬が拒絶できるという厳しい決まりごと。
運搬中の事故を防ぐためなので仕方がありませんが、引越し当日や運搬途中に危険と判断されてしまうのだけは避けたいところです。

ところで火薬やガソリンを自宅に保有していないし、自分には関係ないと思っていませんか。
でも実は以外にも身近なもので、危険物として扱われてしまうものもあるんです。

代表的な例として、ガソリンの入った車や、灯油の入ったストーブなどです。
車の運搬はオプションで申し込むことができますが、ガソリンが入ったままでは引き受けてもらえません。
また石油ストーブの運搬も通常の荷物として扱われますが、灯油が残ったままでは運んでもらえないのです。
運搬をお願いする場合は、きちんとガソリンや灯油を空にしておくようにしましょう。

その他に危険物として扱われてしまうものは、高純度のアルコールやガスボンベ、酸素ボンベや消火器などをはじめ、食用油でもあまりにも大量であったり、殺虫剤なども多量の場合は危険物とみなされる場合があります。

誰でも持ち合わせているような身近なものも、危険物扱いになってしまう可能性があるので、引越し前にきちんと確認しておきましょう。

ペットや観葉植物など

生き物や植物は、当然のことながら一般の荷物としては取り扱われません。
こちらも標準引越運送約款第4条に定められているので、業者には拒否する権利があります。

ただし、最近では多くの業者でオプションサービスとして運搬を請け負ってくれています。
特に犬や猫などの一般的なペットであれば、ほとんどの業者で運搬が可能です。
また植物に関しては、業者によっては無料で運んでくれることも多いので、一度確認してみることがお勧めです。

ただし、引越し業者に頼む分、ペットや植物たちには負担がかかるというリスクは覚えておきましょう。
生き物であるペットは、見ず知らずの車に乗せられたり、遠距離であれば飛行機などを使用して運ばれるため、その分ストレスも大きくなってしまいます。

植物も葉が折れたり枝が折れたりなどのアクシデントは付き物なので、そういったリスクを考慮してお願いするようにしましょう。

現金や預金通帳、有価証券などの貴重品

現金や預金通帳、有価証券や貴金属など、貴重品を運んでもらうこともできません。
これは万が一紛失した際に、双方に痛手となってしまうので、運んでもらっても得なことはありません。
嫌なトラブルを防ぐためにも、可能な限り自分で運ぶのが基本です。

ただ、この貴重品の中には、効果の美術品や絵画、ブランド品なども含まれます。
現金や通帳程度であれば、自分で運ぶことができますが、大きな美術品や絵画、たくさんのブランド品となると、なかなか自分では運ぶことができません。

どうしても引越し業者にお願いしたいという場合は、業者と話し合いの上、別で保険に加入してから運搬するという方法が取られる場合もあります。
自分では運べないという場合は、一度相談をしてみましょう。

自分も一緒に連れて行って、もダメ

引越し先までの交通手段がなかったとしても、自分を一緒に運んでもらう事は原則的にできません。
出発地も目的地も同じなのに、どうして乗せてくれないのか、不服に思うかもしれません。
でも万が一運転中に事故があった場合、どうなってしまうでしょうか。
荷物に対する保険はあっても、人に対する保険はないので、乗せることは禁止されているのです。

ごくまれに乗せてくれる業者もいます。ただしこの場合は、万が一のために規約にサインをさせられます。
また、基本的に乗せてはいけない業者がほとんどなので、前回の業者は乗せてくれたのにと、業者の人を困らせるようなことを言うのはとても迷惑です。

引越し業者には荷物を運んでもらって、自分や家族は自力で移動するというのが基本スタイルだと覚えておきましょう。