荷造りの基本を押さえよう!

荷物を梱包するとき、基本的な方法が身についていないと、なかなか作業が思うように進みません。
また梱包のミスは思わぬトラブルの原因にもなります。

大切な荷物が傷ついてしまったり、荷物でケガをしてしまえば、なんとも後味の悪い引越しになってしまいます。
より安全に、より確実に荷物を運んでもらうためにも、荷造りの基本をしっかりと学んでおきましょう。

重たい物は小さい箱、軽い物は大きな箱へ

荷造りの基本は、段ボールの重さを均一にすることです。
もちろん、きっちり均一という意味ではありませんが、あまりにも重い段ボールを作ってしまうと、作業員一人で運ぶことができずに二度手間になったり、重くて段ボールが破損してしまう可能性もあります。

段ボールの重さの目安は自分一人で持ち上げられる重さ。
基本的に段ボールは作業員一人で運ぶため、一人の力で運搬できる重さにしてあげるのが常識です。

そのためには、重たい荷物は小さな段ボールに、軽い荷物は大きい段ボールに梱包するのが基本。
間違っても重たい荷物を大きな段ボールに詰め込んで、一人で運べないような段ボールを作ってしまわないように気を付けます。

また重くなってしまうからと言って、大きな段ボールなのに中身をスカスカにしてしまうのは、絶対にダメです。
中で荷物同士が衝突して、破損してしまう可能性が高くなります。
重くなってしまうに荷物は、必ず小さな段ボールを使用するようにしましょう。

重たい荷物と軽い荷物の見分け方はこちら。

  • 重たい荷物…食器類・本・小型家電など
  • 軽い荷物……衣類・靴・ぬいぐるみなど

重たい荷物と軽い荷物で、詰める量を加減して、運搬しやすい梱包を目指しましょう。
梱包後に一つ一つ持ち上げてみて、自分一人で運べる重さかどうかを確認しておくと確実です。

段ボールを組み立てる際の正しいガムテープの貼り方

荷物を詰める大切な段ボール。正しいガムテープの貼り方を知っていますか。
ただ真ん中の割れ目を止めただけでは、正しい貼り方とは言えません。

段ボールは意外にも壊れやすく、底抜けしやすい性質を持っています。
特に重いものを梱包したときは、ガムテープ一枚で支えるのは至難の業。
そこで段ボールの底面を補強して、重さに耐えられるようにしてあげることが重要なポイントです。

補強方法はとてもシンプルで、真ん中にもう一本ガムテープを止めて十字にしておくだけ。
これだけで一気に強くなります。テープがはがれてくるリスクも、段ボールが崩れるリスクも格段に少なくなります。

さらに心配な場合は、ガムテープを底面の両端にも止め、「王」という漢字を作るように止めます。
この止め方をしておけば、本や小型家電のような重量級の荷物もしっかりと受け止めてくれます。

本や食器類、小型家電など、重くて段ボールが破損する恐れがあるものや、万が一段ボールが底抜けしてしまった場合に、破損してしまう可能性の高い荷物は、段ボールをしっかりと補強しておきましょう。

箱の上側と側面の2箇所に内容を記載する

荷物を梱包する際に、重要な中身の記載。
段ボールの中に何が入っているかすぐにわかるためにも、中身の記載は必須条件です。

ただし、どこか1箇所に記載するだけでは不十分な可能性があります。
もしも段ボールの上側に記載してあったとしても、段ボールを積み上げてあったら見えませんし、平積みで段ボールを並べた場合は側面は醜くなってしまいます。

どんな状況でも中身がわかるためには、箱の上側と側面の2箇所に大きな字で記載するのが正しい方法。
引越し業者だけでなく、自分自身でも中身の確認がしやすくなるので、少し面倒でもきちんと2箇所に記載するようにしましょう。

また危険物や割れ物など、運搬に気を付けなければならない段ボールには、赤字などの目立つ色で記載しておくと、よりわかりやすくなります。

荷造りするときの順番

荷造りは早目にスタートする方が、引越し前にバタバタしなくて済みますが、順番を間違えてしまえば必要な物を梱包してしまって、また段ボールを開ける羽目になってしまいます。
効率よく梱包を進めるためにも、順番は最も重要なポイント。
しっかりと確認して作業を進めていきましょう。

荷造りの正しい順番

  1. シーズン違いの物(冬に水着・夏にストーブなど)
  2. 滅多に使わないもの(冠婚葬祭の衣類や来客用の布団など)
  3. 使わなくても生活できるもの(本・CD・オモチャ・ぬいぐるみなど)
  4. 引越し直前には必要ないもの(着ない衣類・使わない食器など)
  5. 前日や当日に梱包するもの(布団・パジャマ・衣類・食器など)

この順番で荷造りしていけば、わざわざ梱包した箱を開けるような手間はなくなります。
さらに、この順番と自分の荷物を照らし合わせて、日にちごとに何を梱包するのかリストにまとめておくと、効率的に作業を進めることができて便利です。

引越し当日に使う物は分けておくと便利

引越しは荷物を運んで終了ではありません。
荷物を運んだ後も、新居の片づけに荷物の整理など、やることは山のようにあります。
引越し日にすべて終わらせることができる人はほとんどいません。

そこで引越し後、すぐに必要になるものをまとめて梱包しておくという工夫も必要です。
例えば着替えやお風呂の用意、布団などは生活に欠かせないアイテムなので、ひとまとめにして一つの段ボールに入れておきます。

その他にも、新居に照明器具やカーテンがない場合もあるので、照明器具やカーテンなどもわかりやすく梱包し、すぐに開梱できるようにしておきましょう。

また忘れがちなのが現金です。
引越し業者に支払うお金だけでなく、当日に食料を買ったり不足品を買ったりなど、意外にも現金が必要なシーンはたくさんあります。
いざという時に困ってしまわないように、余裕をもって用意しておきましょう。

正しい荷造りの知識で無駄な出費を防ごう

荷造りを正しく行うことで、無駄な出費を防ぐことに繋がります。
引越しは荷物の量で料金が決まります。
もちろんまだ梱包していない下見の段階で金額は決まるのですが、もしも梱包がうまくいかず段ボールの数が増えてしまえば、後から追加料金を請求される場合もあるのです。

また梱包がうまくできていなかったために、荷物を破損させてしまったり、クリーニングや修理が必要になってしまった場合も、無駄な出費が発生してしまいます。

梱包を正しく行うことで、こういった無駄な出費を少しでも減らしていきましょう。