絨毯やフローリングのお掃除方法

引越したあとの絨毯やフローリングのお掃除方法

絨毯やカーペットは、一度汚れてしまうとなかなか汚れが取れないもの。
ついついシミを放置したままで諦めてしまうという人も多いでしょう。

でもせっかく引越しという機会なので、できれば絨毯も綺麗に掃除してしまいたいところです。
そこで今回は絨毯やカーペットの掃除方法から、フローリングの掃除方法まで、床に関するお掃除のコツをご紹介します。

絨毯やカーペットの掃除

絨毯やカーペットは、繊維質でできている分お掃除も大変です。
細かいゴミが繊維の隙間に入り込んだり、繊維が変色して黒ずんでしまったり、ダニやカビなどの温床になっていたり…
ただ掃除機で吸っただけでは、こういった汚れを取ることはできません。

でも実は身近にあるアイテムで、簡単に絨毯やカーペットを綺麗にすることができるんです。
せっかく新しいお家に持っていくのだから、できるだけ綺麗な状態で持っていけるように、しっかりと掃除しましょう。

まずはゴミ取りから

絨毯やカーペットのお掃除は、まずゴミを取り除くことから始めます。
まず使うのは掃除機。
いつものように表面を綺麗に掃除機で吸い取ったら、今度は裏返して裏側からもゴミを吸い取ります。

絨毯やカーペットは、繊維の隙間から細かいゴミが裏側に入り込んでしまっています。
表面から掃除機をかけただけでは吸いきれないので、裏からもしっかりと掃除機をかける必要があるのです。

掃除機をかけ終わったら、今度は繊維に絡みついて、掃除機では吸い込めなかった髪の毛やペットの毛などを取り除きます。
このとき使いたいのはゴム手袋。
ゴム手袋をはめて絨毯を優しくなでるだけで、驚くほど毛が集まってきます。

もちろん、コロコロなどを使って毛を取り除いてもいいのですが、絨毯を何度もコロコロしてしまうと、絨毯の繊維も一緒に抜け落ちてしまう可能性があります。
またコロコロの消費量もかなりのものになってしまうので、コスト削減&エコのためにもゴム手袋がお勧めです。

次はシミ取り

絨毯の汚れで最も悩ましいのがシミ取りです。
コーヒーやワイン、クレヨンや油性ペンなど、色が付きやすいものをこぼしてしまうとシミとなって残ってしまいます。

シミには大きく分けて3つの種類があります。
その種類ごとに合った染み抜き方法をすれば、意外にも簡単にシミを消すことができるので、ぜひ実践してみましょう。

水性のシミの場合

水性のシミというのは、コーヒーやワイン、お醤油などをこぼしてできたシミのこと。
色が濃い割には、身近なもので落とすことができます。

用意するのはお湯とお酢、重曹、食器用洗剤のみ。
これらを混ぜ合わせた液を絨毯にスプレーして、よく吸い取るタオルでトントンと叩いていきます。
一度ではとても取り切れないので、何度も根気よく繰り返していくのがポイント。

油性のシミの場合

油性のシミというのは、マヨネーズや油をこぼしてできたシミや、クレヨンや油性ペンの落書きなどのこと。
水性よりも落とすのが難しいのが特徴です。

用意するのはベンジンと食器用洗剤。
まずはきれいな雑巾にベンジンを少量染み込ませ、シミをトントンと叩いていきます。
続いて食器用洗剤を水で薄め、別の雑巾に染み込ませて、再びトントンします。
最後にキッチンペーパーやティッシュなどで水分をふき取り、終了です。

ただしベンジンは油性の汚れに強いという性質を持ちますが、絨毯を変色させてしまう可能性もあります。
特に色の濃い絨毯へ使用する場合は、隅の目立たないところで色落ちのテストをしてから使用するようにしましょう。

ペットや子供のおもらしシミの場合

ペットを飼っていたり、小さな子供がいる家庭では、おもらしのシミがついてしまうことも多いでしょう。
おもらしのシミの場合、アルカリ性のシミになるので、逆の酸性の液を使って染み抜きをすると効果的。
お酢と水を混ぜ合わせた液や、レモン汁と水を混ぜ合わせたものなどを吹きかけて、トントンと染み抜きしていくようにしましょう。

シミ取りは、こぼしてから時間が経てば経つほど困難になってしまいます。
時間が経ってしまったシミは、この方法でも完全に落とすことはできないかもしれませんが、かなり薄くすることはできます。

黒ずみを綺麗にする

絨毯を長期間使っていると、よく使うところだけ黒ずんでしまいます。
特に白い絨毯や薄い色の絨毯は、黒ずみが目立って汚れて見えます。
できればこの黒ずみもすっきり落として、新居で気持ちよく使いたいですよね。

この黒ずみに効果的なのが重曹です。
重曹を水で溶かした重曹水を黒ずみの気になる部分に吹きかけ、乾いたタオルで拭き取ります。
これだけで、タオルが真っ黒になるほどの汚れが取れてきます。

ダニ駆除も忘れずに

せっかく新しい住居に引っ越すのに、ダニまで一緒に連れていきたくはありません。
絨毯はダニの温床になりやすいので、引越しの際はダニ駆除も忘れないようにしましょう。

一番効果的なのは熱でダニを殺してしまうこと。
スチームアイロンなどを当てて、絨毯に熱を加えてしまえば、ダニも一斉に死滅します。

ただし素材によってアイロンが使用できない絨毯も多いでしょう。
そんな時は布団乾燥機も効果的です。
布団乾燥機を一番強く設定し、できるだけ高温になるようにします。

布団乾燥機がない場合は、天日干しでも大丈夫です。
天気の良い日にお日様に干すだけでも、十分ダニをやっつけることができます。

でもただ熱を加えてダニを殺すだけでは、ダニ駆除完了とは言えません。
なぜならダニは死骸になっても、ハウスダストなどの有害物質として残ってしまうからです。
そこで熱を加えてダニを死滅させたら、その死骸を掃除機などでしっかりと吸い取ることを忘れないようにしましょう。

フローリングの掃除

フローリングは一見綺麗に見えていても、よく見ると汚れがついてしまっています。
退居の際にはこの汚れをしっかりと落としておきたいものです。

まずはほこり取りから

フローリングの掃除は、まずほこりやゴミを取ることから始めます。
このとき、全体を掃除機で吸うというのが一般的な方法になりますが、掃除機だけでは溝の汚れが取り切れない場合もあります。

そこでまずは使い古した歯ブラシを使って溝のごみを掻き出しておくのがポイント。
歯ブラシの先端を溝に当てて、力を加えずに優しくゴミを掻き出します。
広いリビングなどでは大変な作業になってしまいますが、根気よく進めていきましょう。

水拭きはモップが便利

ほこり取りが終わったら水拭きをします。
水で濡らした雑巾で拭いていくのもいいですが、できればモップなどを使って水拭きすることがお勧め。

雑巾がけはかなりの重労働なので、腰を痛めたり筋肉痛になったりと、忙しい引越し前には避けたいことばかり。
モップを使えば手早く水拭きができるので、うまく活用していきましょう。

油汚れには食器用洗剤

キッチンやダイニングでは、油汚れがフローリングについてしまっている可能性があります。
油汚れは水拭きで拭いてもなかなか綺麗にならないので、食器用洗剤を使って落としていくのがお勧め。

食器用洗剤を水で薄めたものをタオルなどに染み込ませ、油汚れを綺麗に拭きとっていきます。
ただしあまりゴシゴシとこすりすぎると、ワックスがはがれてしまったり変色してしまうので、軽く拭き取る程度にとどめておきましょう。

気になる傷は簡単に補修しておこう

フローリングに傷がついてしまっている場合は、できるだけ補修しておくことがお勧めです。
傷の大きさや深さによっては、退去時に修理費用を請求されかねません。
でも目立たないところまで補修しておけば、大目に見てくれる場合も多いのです。

フローリングの傷の直し方

フローリングの傷を補修するためには、どうしても専用のキットが必要となります。
またキットは傷の種類によって使い分けなければならないので、まずは傷がどの程度の物なのかを見極めましょう。

浅い傷がついている

深さはなく、浅い傷がついてしまっている場合は、傷を消すクレヨンなどが便利です。
専用のクレヨンで塗るだけで、傷を消し去ってくれます。

細かい傷や擦れ傷がたくさんついている

深さがなく、表面だけの傷がたくさんついている場合は、傷隠しワックスが便利です。
ワックスに色がついているので、塗るだけで複数の傷を一気に消すことができます。

深いが小さい傷がついている

深さはあるが小さい傷がついている場合は、専用のパテで埋めて補修できるキットがお勧めです。
パテで穴を埋めて、その上に目立たないように色を塗って傷を消します。

深くて大きい傷がついている

深いし大きい傷がついてしまっている場合は、自分で直すことを諦めて素直に修理代金を支払うのが得策です。
フローリングの補修は、どうしても素人の腕では限界があるので、下手に隠そうとして余計におかしくなってしまうことも…

ただし日常の中でついてしまったフローリングの傷は、弁償の義務はありません。
つまり家具を置いてついた傷や、食卓いすを引きずってできた傷などは、さほど気にする必要はないのです。
逆に重いものを落として穴をあけてしまったり、タバコの火を落として空いた穴などは、修理を請求される可能性があります。

掃除は計画的に

絨毯やフローリングの掃除は意外にも時間がかかってしまいます。
特に絨毯の掃除は、シミ取りをして濡れたままでは梱包もできませんし、天日干しも晴れた日にしかできません。
できるだけ早めから掃除を始めて、計画的に終わらせるようにしましょう。

逆にフローリングは家具があると邪魔でできないので、引越し後に行う方が効率的です。
うまく計画を立てて、無駄な作業をしてしまわないように気を付けましょう。