引越し先の部屋割りを用意して荷物搬入をスムーズに

どの荷物をどの部屋に運ぶかというのは、引越しの際にとても重要なポイントです。
初めから運ぶ場所が指定されていれば、業者の作業もスムーズに進みます。

そこで事前に引越しの部屋割りを作成しておくことがお勧め。面倒な作業ではありますが、これをするとしないとでは大違いです。
ぜひひと手間かけてでも作成しておきましょう。

まずは部屋の下見から

引っ越しの際に新居を下見せずに引っ越すという人はほとんどいないでしょうが、家具の配置まで考えて下見を行っている人は意外と少ないものです。

もちろん、この部屋はリビングだからテレビやソファを置いて、こっちは寝室だからベッドを置くなど、簡単な配置は考えるでしょうが、すべての配置を確実に考えて下見するということはなかなかありません。

下見の時点で配置を決めておくことは、引越し作業をスムーズに進めるうえでとても重要なポイント。
まずは正しい下見の方法から知っておきましょう。

家具家電のサイズを計っていく

自分の理想のレイアウトが、新居で必ずしも実践できるとは限りません。
部屋の造りや天井の高さなどによって、家具を配置できないという場合もあるはずです。

そこで引越しに持っていく家具家電の、大きさを計ってから下見に行くということがとても重要です。
本当に思い通りの場所に置けるのかどうかを確認し、確実なレイアウトを考えましょう。

もしもサイズを計らずにレイアウトを決めてしまえば、いざ引越しの際に思い通りに置けなくて焦ってしまうこともあるので、とても大切なポイントです。

コンセントの位置を確認する

家電の配置で大切なのがコンセントの位置です。
コンセントがなければ、当然家電は設置することができないので、事前確認しておく必要があります。

例えば冷蔵庫を置こうと思っていたところにコンセントがなく、食器棚を置こうと思っていた方にあったという場合は、冷蔵庫と食器棚を交代する必要があります。

またコンセントだけでなくテレビ線や電話線などの確認も大切です。
テレビを置こうと思った部屋にテレビ線がなかった…では話になりません。
自分の思い通りの位置に、思い通りの設備が整っているか、きちんと確認しながら下見を行っていきましょう。

エアコンの位置を確認する

もう一つ大切なのはエアコンの位置です。
背の高い家具を置こうと思っていた位置にエアコンが設置されていれば、エアコンが邪魔で家具が置けないという可能性があります。

さらに、あまりにもエアコンの吹き出し口に近い位置まで家具や家電が迫ってしまえば、家具や家電の劣化や破損の原因にもなってしまいます。
下見の際にはエアコンの位置もきちんと確認しておきましょう。

またエアコンの風がベッドにダイレクトに届いてしまうような配置では、安眠妨害や体調の悪化を招いてしまいます。
実際に自分の考えた配置で生活してみて、生活に支障をきたさないかどうかを予測することも忘れないようにしましょう。

新居の部屋割りを3枚用意しよう

下見を終えたら、いざ部屋割りを作成します。
B5サイズからA4サイズ程度の紙に、部屋の見取り図を書き、各部屋に番号を振り分けます。
そして大型の家具や家電をどこに配置するのか、書き入れていくのです。

できれば部屋のどの位置に設置するのかまで、正確に書き込んでおくと、後で業者に指示しなおしたり、自分で配置換えをする必要もなくなります。

この部屋割りを合計3枚作成します。
一枚は業者に渡すもの、一枚は玄関などに貼付しておくもの、もう一枚は自分用です。
3枚とも同じ大きさの紙で作成してもいいですし、自分用の物は小さめの紙に書き込んでも大丈夫です。
ただし、業者に渡すものや添付しておくものは小さいと見にくくなってしまうので、なるべく大きめに作りましょう。

段ボールに部屋番号を書いておくとスムーズ

部屋割りの際に、新居の各部屋に番号を書いておいたので、今度は段ボールにも番号をつけておきます。
段ボールに部屋番号を書き込んでおくことで、どの部屋に運び込むのか一目でわかるので、作業がスムーズに進んでいきます。

また業者の作業だけでなく自分で開梱する際も、すでに部屋に運び込んであるので、後は整理していくだけ。
リビングに山積みになった段ボールの中から、必要な物を探し出して片付けていくという、無駄な作業が省かれます。

もちろん家具家電に番号を貼っておいてもわかりやすくていいですが、分解されてしまったり、上から保護シートを巻かれてしまう可能性もあるので、特に必要はありません。

大型家具は配置場所や角度なども考えておこう

大型家具や家電などの配置を、部屋割りに書き込んでいきますが、その際、向きや角度などの細かい指定も書き込んでおくと便利です。

たとえば窓際にベッドを配置しようとして、部屋割りに窓際にベッドと書き込んだとしても、業者にはどこを頭にするのかがわかりません。
そうなると、自分の理想とは違う向きで配置されてしまう場合もありますし、配置の際にわざわざ口頭で指示しなければならなかったり、さらには配置のやり直しをお願いしなければならない可能性も出てきます。

一度配置してもらったのに、また配置のやり直しをお願いするのはなかなか心苦しい部分があります。
結局言い出せずに後から自分で直す羽目になった…なんてことも予測できます。

大型家具の設置は自力で行うのがとても大変です。特に一人暮らしではほぼ不可能。
無駄な手間を省くためにも、家具家電の向きや角度などもしっかりと書き込んでおくようにしましょう。

収納スペースのことまで考えて

部屋の配置だけでなく、収納スペースに何を入れておくのかまで考えておくと、後で整理整頓がとても楽になります。

例えば押し入れの中にしまっていることの多い季節の物(ストーブやビニールプールなど)やイベントグッズ(クリスマスツリーやひな人形など)は、どの部屋のどの押し入れに収納するのかなどを考えるのです。

収納部分まできちんと予測して部屋割りを考えることで、後で段ボールを開けて整理整頓する際にとてもスムーズに作業が進められます。

直接指示を出してもOK

引越しの際の部屋割りは、必ずしも作成しなければならないものではありません。
口頭で指示を出すことに慣れている人であれば、ある程度、大型家具の位置だけをメモしておいて、あとはその場で指示するという方法でも大丈夫です。

ただし業者に指示を出すことが苦手な人や、一人暮らしで指示が追い付かない人、業者に強く要求を出せない女性などは、部屋割りの作成は必須です。
少し面倒でも確実に荷物を運んでもらうため、正確な部屋割りを作成しておきましょう。